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【サッカー】【目撃者】完成度高かったザックの「3−4−3」2011年3月30日 紙面から まるで試行品とは思えない完成度だった。ザック監督がイタリアで一時代を築いた「3−4−3」。前半45分間、内田(シャルケ)と長友(インテル)の上下動からスピード感のあるプレー、突破が繰り返された。両翼の立ち位置が1列上がり、サイドからの攻撃が明らかに鋭く、確かにエネルギーを増していた。 第2段階へ突入ののろし。「3日間(の練習)でこれだけできるのは簡単ではない。期待以上の出来だった」。ザック監督は選択肢のひとつと強調しながらも、最後にこう加えた。「非常に難しいが、日本人はこのシステムに合っている」 披露された新システムはウディネーゼ、ミラン時代のプロトタイプからは大きく変ぼうしていた。守備の要、DF今野は「監督の考えをすべて理解できてはいない。求められるものは高い」。横幅68メートルにDF3枚がフラットに並ぶ。攻守でポジショニングの緻密(ちみつ)さが求められ、必然的に負うべき責務も増加。ただ、最終ラインでリスクを冒すから、攻撃に打って出た時に得る実は大きい。危険を承知で、「できる」と踏んだ指揮官の勝負手だった。 試合前日、ザック監督はこう言った。「面白い試合を見せられると思う」。その言葉をひもとけば、個々の高品質なプレーだけでなく、世界でもお目にかかれない斬新なサッカーをチームで表現する、挑戦するという気概ではなかっただろうか。選手にはこう告げて、送り出したという。「誇りに思わなければならない。こんなに素晴らしい国の代表としてプレーできるのだから」。イタリアの名将ならではの、「ニッポン復興」への願いがサッカーに込められている。そう感じた長居の夜だった。 (松岡祐司) PR情報
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