韓国の自動車各社、減産必至 日本製部品、調達困難で

2011.3.23 05:00

 東日本大震災による日本国内での自動車部品生産に支障が出ていることで、韓国に生産拠点を持つ自動車各社は減産が避けられない見通しだ。

 仏ルノーの韓国子会社、ルノーサムスンは先週、月内は工場での残業を停止すると発表した。震災の影響で日本の部品メーカーからの供給が停止する可能性があるためだ。

 11日の震災後、日本の自動車や部品各社は被害の把握と従業員の安全確保のため工場の操業を停止している。ルノーサムスンは残業停止に伴い、月産で最大2500台減少するとみられている。

 未来アセット証券のアナリスト、キム・ビョンガン氏は「ルノーサムスンはエンジンとトランスミッションをすべて日本から調達しており、大きな困難に直面している」と述べた。

 日本製部品の不足によって、印マヒンドラ傘下の韓国・双竜(サンヨン)自動車も3月の生産が縮小する可能性が出ている。米ゼネラル・モーターズ(GM)の韓国子会社、GMコリアも残業停止を検討している。

 一方、韓国最大手の現代自動車と傘下の起亜自動車では生産減少は見込まれていない。現代は「日本製部品の割合は1%未満であり、1~2カ月分の在庫がある」と説明した。起亜の広報担当者は先週末、「現時点で生産への影響はない」と述べた。

 未来アセットのキム氏は「現代は主に高級セダン『ジェネシス』と『エクウス』の部品を日本から輸入している。日本の震災は現代には大きな影響を及ぼさない」と話した。(ブルームバーグ Sookyung Seo)

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