教科書:日本による独島領有権主張に失望の声

インターネットユーザー・市民の反応は

 日本政府が、独島(日本名:竹島)に対する領有権の主張を強めた教科書を発表することが分かり、韓国国民は「地震被害のための募金運動と独島問題は別」と話しながらも「残念だ」「失望した」という反応が大部分を占めた。

 出版社に勤務するキム・ヨンランさん(57)は「両国の雰囲気はいつにも増していい感じだったのに、問題となる独島の件を日本政府が持ち出したのは理解できない。日本政府が、より成熟した姿勢で独島問題にアプローチしてくれればと思う。意地を張って解決する問題ではない」と語った。また、大学生のイ・チャンフンさん(24)は「一段階アップしようという韓国と日本の関係に冷や水をかけるようで残念」と語った。

 専門家たちは、年例行事のように繰り返される独島問題について、感情的な対応は自制し、根本的な解決案を模索しようと提案した。ソウル大国際大学院のパク・チョルヒ教授は「韓国国民は、日本政府の立場が変わることを期待して被災者救済募金に賛同したわけではないはず。日本政府の無理な主張を、日本国民の総意として受け止めるのではなく、人道支援と政策的対応は切り離して、断固としたメッセージを送らなければならない」と語った。

 韓日文化研究所の金文吉(キム・ムンギル)所長(釜山外大名誉教授)は「韓国政府の独島研究所や国史編さん委員などが、日本の文部科学省や歴史教科書編さん委員たちと、持続的に教科書問題について話し合える協議機関を作らなければならない」と語った。

 インターネットユーザーは、日本政府が韓日関係を悪化させているとし、懸念と失望感をあらわにした。この日、簡易投稿サイト「ツイッター」には「日本の教科書、独島の領有権を主張することにしたって。ああ気が重い」というコメントが寄せられた。また、ポータルサイト「ダウム」の掲示板アゴラでは、日本政府の態度を直に攻撃するコメントが多かったが「あまり興奮せず、落ち着いて対応すべきだ」「残念ではあるが、日本の被災者に対する募金は純粋なものでなければならない」という反応も見られた。

釜山=権慶勲(クォン・ギョンフン)記者

キム・ヘリム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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