福島第一原子力発電所の1号機では、28日から核燃料が出す熱で原子炉の表面温度が上がる傾向にありましたが、東京電力が原子炉を冷やすために入れる真水の量を増やしたところ、温度は下がる傾向にあるということです。
東京電力によりますと、福島第一原発1号機の原子炉の表面温度は、28日午前6時の時点で212.8度だったのが、その後、上がり始め、29日午前2時には、通常の運転中に想定している最高温度、いわゆる設計温度の302度を超えて、329.3度まで上昇しました。東京電力は、原子炉に入れる真水の量を1分間に113リットルから28日午後8時からは1分間に141リットルとするなど注水の量を増やしました。29日午後1時の時点では、原子炉の温度は299.4度に下がったということです。東京電力は「原子炉に入れる水を増やしたあと、温度は下がる傾向にある」として、注水の量を調整しながら、注意深く監視を続けることにしています。