男性死亡 付審判で警察官無罪
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男性死亡 付審判で警察官無罪

3月29日 15時10分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

佐賀市で警察官に取り押さえられた男性が死亡したことを巡り、いったん不起訴になったあと、付審判という手続きで刑事責任を問われた警察官に、佐賀地方裁判所は「男性に暴行を加えたとは認められない」として無罪を言い渡しました。

佐賀県警察本部の松雪大地巡査長(30)は、4年前に佐賀市で、自転車事故を起こした安永健太さん(当時25歳)を取り押さえる際に暴行したとして、特別公務員暴行陵虐致傷の罪に問われました。安永さんは直後に死亡し、遺族が警察官を告訴しましたが、不起訴になったため、裁判所が付審判の決定をし、松雪巡査長の刑事責任を問う審理が進められてきました。29日の判決で、佐賀地方裁判所の若宮利信裁判長は「巡査長が安永さんに暴行を加えるのを見たという目撃者がいるが、その瞬間は見ておらず、見間違えた可能性がある。安永さんの傷も暴行とは別の理由でできた可能性を否定できない」と指摘しました。そのうえで「確信を持って暴行があったとは言えない」として無罪を言い渡しました。松雪巡査長は「私の主張が認められたと受け止めています。亡くなった安永さんとご遺族に心からお悔やみ申し上げます」と話しています。安永さんの父親は「法廷で証言してくれる目撃者が少なかったことが残念でした。証言が多ければ結果は違っていたかもしれない」と話しています。