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宮城の被害額1兆円超 年間予算上回る
東日本大震災による宮城県内の被害総額が、28日現在で1兆1578億円に上ることが県災害対策本部の調べで分かった。第1次産業を中心とする津波被害が大半で、被害の把握が進むにつれ、金額はさらに膨れ上がる見通し。既に県の新年度一般会計当初予算約8400億円を大きく上回っており、国の強力な財政支援が不可欠な状況だ。 県の部局別に見ると、農林水産部関係が6980億円で全体の6割を占める。農業関連は農地の浸水、農業用ポンプ場の損壊などで計4120億円に上った。水産業関連は漁港施設の損害などで計2320億円。県に登録する20トン以上の大型漁船149隻のうち、港に残っていたのは78隻だけで、小型漁船を含む1万3770隻の被害状況は不明だ。 土木部関係の被害額は3936億円で、県内3カ所の浄化センターが壊滅的被害を受けた下水道関係が2114億円に達した。護岸や堤防の被害は629億円だった。 教育委員会関係は、県と市町村立学校の校舎や設備の被害を中心に602億円。社会教育施設や文化財の本格的な被害調査はこれからとなる。 環境生活部関係の38億円には、津波で破壊された女川町の県原子力センターの被害が含まれる。 各部局とも遺体の収容や被災地の支援、施設の応急復旧に追われ、調査は十分に進んでいない。被害の全容が判明してくれば、総額が膨らむのは必至だ。 村井嘉浩知事は28日の記者会見で「被害額はまだ増え続ける。国は全力で支援すると約束しており、膝詰めで協議していきたい」と語った。 一方、宮城県は28日、仙台や石巻など12市町で、被災者が暮らす仮設住宅の建設を開始した。岩手、福島両県は既に着工しており、被害の大きかった3県で被災者の住環境整備に向けた動きが本格化した。 仙台市では同日、JR仙石線あおば通―小鶴新田間(5.6キロ)が運転を始めた。宮城県内の在来線では震災後、初の運転再開となった。 東日本大震災の死者は、警察庁の午後9時現在のまとめで1万1004人。家族が警察に届けた行方不明者は1万7339人で、死者と合わせて2万8343人となった。東北3県の死者は宮城6692人、岩手3264人、福島990人。 避難所で生活するのは岩手県が375カ所で4万3292人、宮城県が588カ所で7万9670人となっている。
2011年03月29日火曜日
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