だが、一橋大学大学院の橘川武郎教授が「周波数の問題は電力会社間の競争を生み、自由化を促すことになる」と指摘するように今後大きな問題となりそうだ。変換所の増設が地域独占を崩すことにつながるからだ。
いわゆる「東東合併」もありうる。東電よりも東北電力の経営はさらに厳しい。復興費のみならず経営地盤の被災により、電気料金を回収することすら難しい状況が続くだろう。経営が悪化すれば東電との合併により両社とも大合理化を迫られるかもしれない。
電力だけではない。ガス会社や石油会社を巻き込んだ総合エネルギー会社の誕生もありうる。世界の資源獲得競争が激化するなかで、国の資金を得ながらエネルギーの安定供給を担う企業があってもおかしくはない。
いずれにせよ、東電や現在の電力体制がそのまま残ることはないだろう。原発ショックが一段落すれば、東電ひいては電力業界の解体、再編が始まるのは必定である。