巨人開幕投手は東野　日程変更で初栄誉

　今年の巨人の開幕投手（４月１２日、ヤクルト戦＝宇部）は東野峻投手（２４）が務めることが２７日、決まった。原監督がこの日、全体練習が行われたジャイアンツ球場で、名前こそ明かさなかったものの、「もう本人には伝えました」と話した。東日本大震災で被災した茨城県鉾田市出身の７年目右腕が初の大役を勝ち取った。

　当初の予定通り２５日開幕なら２年連続となる内海に内定していたが、開幕延期などを踏まえて再考。原監督は「決断の決め手？　競争の中（で勝ち取ったということ）ですよ。ウチの投手陣は若い。昔の名前で出ている人はいないんだよ」と話し、変則調整となった状況でもオープン戦で１１イニング無失点と安定した投球を続けてきた東野に変更した理由を明かした。

　舞台も後押しする。１９５２年にフランチャイズ制が導入されて以来、球団初となる地方開幕。東野は昨季まで地方で通算５戦３勝（１敗）とＧ投では数少ない“ローカル派右腕”だ。初めてのマウンドも苦にしない精神的な強さがある。この日にブルペン入りした東野は「状態はいいです」。開幕日が二転三転した影響も感じさせず、好調を持続している。２９日に非公開で実施される広島との練習試合（マツダ）で５イニングをメドに登板し、その後は中６日で同じく無観客試合となる５日の阪神戦（相模原）で最終調整する見通しだ。