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汚染が広がっている杭州湾・長江河口 |
〔2010年06月12日掲載〕 |
国家海洋局がまとめた「東海海洋環境公報」によると、上海近海にあたる東海の汚染度が悪化しており、23%の流域で重度の汚染となっていることを明らかにした。
海洋局では、144カ所の海につながる汚水観測点を調査したところ、2009年度の汚染物質排出量は196.9万トンで、観測地点のうち82.6%が環境基準値を超えていた。このうち、浙江省では観測点すべてで汚染基準を超えており、江蘇省でも96.3%になった。上海では、多少改善されているが、それでも汚染基準値を超えた観測点は55.6%となっている。
また、東海には21本の河川が流れているが、河川から流れてくる汚染物質の量は1216.7万トンで、このうち長江からの汚染物質が最も多く、全体の58.4%。
地域別にみると、江蘇省連雲港周辺では石油類の汚染、上海奉賢区・金山区、浙江省温州沿岸では銅による汚染、福建省厦門沿岸では水銀による汚染,福建省寧徳ではDDTによる汚染が指摘された。
上海の水道水は、近年黄浦江以外にも長江からも頼っているため、いち早い環境問題の改善が望まれる。
(岸田賢治) |
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