既報のとおり、事実上経営破たんしたナチュラルグループ本社(NG本社)は3月28日までに再建策をまとめて新たに債権者説明会を開く予定だったが、どうやら延期となりそうだ。
関係筋の話によると、東日本大震災で売上が半減以下となったために再建策を改めて取りまとめているという。今月中に債権者へ案内状を送付して説明会の日時を告知する予定で、開催は4月にずれ込む公算が大きいようだ。
ここに来てNETIBへの関係者からの問い合わせが増えている。関係各社には、アニュー運動推進有限責任事業組合から口座開設のオーダーを受けているところもある。関係者の反応はさまざまだが、「NG本社はまだ法的には倒産しておらず、アニューに対する影響力を橋本会長は維持している。また橋本会長自身は債務を清算するといっている。弊社としては、今後事業組合がどのような方法で建て直しを図るのかを見極めない限りは軽々に取引には応じられないし、双方に二股をかけるわけにもいかない。28日の説明を聞いて返答をする」としていた某メーカーも、ここに来て「話にならない言い訳だ」と延期に開いた口が塞がらない様子。
また「関心がなくなった」「いずれにしても、現金取引でということになる」――と各社とも与信面の不安を強調している。ナチュラルグループの化粧品卸売会社から、「今後は弊社を通さず、新たに設立した有限責任事業組合と直取引をしていただきたい」との一方的な告知を受け困惑しているメーカーもある。一方、組合と取引を開始したとされる関東の食品卸2社は、NG本社とは過去にしがらみの少ない会社。
一部には橋本会長の資産をめぐる怪文書も出回っているようで、関係者の間で情報が錯綜しているとも聞かれる。
【田代 宏】