西田敏行らが避難所で炊き出し　味の素スタジアムで１８０人にシチュー

　福島県出身の俳優西田敏行（６３）や秋吉久美子（５６）らが２７日、福島第１原発事故の避難者緊急受け入れ施設になっている東京・調布市の味の素スタジアムを訪れ、炊き出しなどで避難住民を励ました。

　福島県矢吹町出身の野球解説者中畑清さん（５７）の呼び掛けに賛同した西田や秋吉はじめ福岡出身の小松政夫（６９）、茨城県の水戸で育った梅宮辰夫（７３）、アンナ（３８）親子ら各界の有志たちが参加。「温かいもので体を癒やして」と野外のテントで手作りのシチューを振る舞って避難者を元気づけた。同所では福島第１原発の事故で避難してきた約１８０人の住民を受け入れている。

　募金活動などにも乗り出した郡山市出身の西田は「がんばっペ！」の声を上げながら、「みなさん笑顔を見せているけど、内心は切ないはず」と明るく振る舞う住民たちの心の内を思いやった。そして「喪失感に見舞われることもあるでしょう。役者として慰めになることやっていきたいし、魚のうまい故郷をもう一度取り戻したい」と誓っていた。

　また、高校時代をいわき市で過ごした秋吉は「いわきは青春時代を過ごした場所。故郷が立ち直るために、被災者のみなさんと痛みを分かち合い、励ましあっていきたい」と話していた。