凄い祭りでした~。
2/21
前泊入りしたクマ球磨さんとフェリーで岡山へ渡った。
目的はもちろん9000人の褌男達が集う、西大寺会陽(裸祭り)に参加する為である。
アララトは去る2/11に岡山で行なわれたりゅぞうさんの「ことたま講座」のご縁で、金毘羅さん忌部ラインに引っかかりまくった挙句、裸祭りのリーダーをされているシゲさんと意気投合し、とうとう裸祭りに参加させていただく事になった。
http://ameblo.jp/veeten/entry-10213004796.html
一方クマ球磨さんは別のチャンネルで西大寺に注目していた。
最近はまっているフラワーオブライフ理論でいくと、玉置山、剣山、千ケ峰を結んだいわゆる千ケ峰トライアングルの逆三角形がほぼ岡山の西大寺、奈良の西大寺を通るのである。
さらにアララトは先日の講座が2/11旧建国記念日だったので、新たに神武というキーワードに引っかかってしまった。
この様に二人は別々なチャンネルでチューニングし、これはきっと何かあるに違いないという妄想に浸りながらフェリーに乗り込んだ。
岡山に着くと、児島湾大橋をわたりブルーラインに入る。
児島湾大橋のすぐ隣には吉備高島の宮に比定された、無人島高島がある。
http://www10.ocn.ne.jp/~veeten/iwakura/okayama/takashima.html
だいぶ時間があったので、ワッカファーム
http://themarket.co.jp/wacca/
の農場を見学する事にした。
邑久インターで降りて、タツヤに電話するとすぐ近くにいたので、1分ほどでご対面となった。
農場もすぐ近くだったので案内してもらう。
谷間の一等地にある2ヘクタールほどの農場は、不耕起栽培の畝がきれいに手入れされていて、ヤギや鶏も飼っていた。
しばらく話をした後、安仁神社が気になったので、タツヤに道を尋ねると、牛窓まで出て西大寺へ行く途中とのことだった。
安仁神社の御祭神は神武の兄である五瀬命となっているが、実際はどうもはっきりしないようだ。
しかし一応五瀬命としているので、皇族が岡山に来れば参拝に来るという、菊花の御神紋を掲げた神社本庁所管の神社である。
思ったより小じんまりとした社だが、さすがによく手入れされていて気持が良い。
西大寺に向かう道筋には、神武ゆかりの神社が点在している。
神武の存在そのものが疑問ではあるが、先日の淡路島で発見された垣内(かいと)遺跡等、記紀神話を裏付ける発見が続いていることから、神武の集団もなんらかの足跡を残していると見るのが正しいのかもしれない。
アララトは吉備高島の宮の比定地を、色々と妄想していたのだが、もっとマクロな視点からとらまえる必要があるようだ。
つまり児島湾に浮かぶ高島から安仁神社、備前高島までの一帯を一塊りとしてとらえると、夫々の神武伝承が腑に落ちてくるのである。
神武の船団がどれくらいの規模であったかというのがポイントとなるが、あてにならない魏志倭人伝によれば邪馬台国の人口が7万戸なので、一戸あたり7人とすれば約50万人くらいとなる。
軍隊だけの移動ならMAXで5万人くらいかもしれないが、当時の造船技術を考えると10人乗りくらいの船であれば、5000艘もの大船団ということになる。
http://inoues.net/science/war.html
食糧輸送の問題もあるので、アララト個人的にはもっと少なかったのではないかと思うのだが、いかんせん資料が少ない。
仮に一万と仮定しても、これだけの人員をちっぽけな無人島だけに押し込むのは無理な話で、高島は祭祀の場であって、住居スペースは周辺部に点在したと考えるのが妥当だろう。
そして途中にある天日鷲命を御祭神とする麻御山神社には注目すべき由緒が残されている。
http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=12034
これを信用するとすれば、大嘗祭以前の神武時代に、忌部族が既に麁服(あらたえ)の製造に従事していた様子が伺える。
このようにあちこちで引っかかりながら、シゲさんの駐車場に着くと、車が二台並んでいて、ナンバーが二台とも888となっていたので大笑い。
もう88は終わったかと思っていたら、まだまだ続いているんですね~。
三々五々集まってくる関係者と一緒に、とりあえず一杯飲むが、話は全編褌である。
マニアアックなシゲさんは、お酒や焼物など珍品逸品を次々と繰り出してくるので大笑い。
しばらくして、まさみさんがお嬢さんを連れて登場、差入れの美味しい祭り寿司を頂く。
まさみさんの持参した石笛と石笛合わせなどをして遊んでいるうちはや出発の時間となったので、車に分乗して詰所に向かう。
お寺の近所に様々なグループの仮設テントが立てられていて、酒を飲んだりまわしをしめたりしている。
最初は見送りの女性陣も居たが、着替えが始まると同時に男だけの世界に突入する。
西大寺では褌とは呼ばず、まわしと呼ばれる一反もののサラシを使用する。
アララトとクマ球磨は、このまわしを締めるプロセスに見とれてしまった。
まず最初のまわしを用意するところから、夫々がディティールに入っている。
そして一旦まわしをしめはじめると、男達の顔が一瞬にして変化するのが面白い。
いよいよ二人の締める番となった。
まわしはまわして締める、この道何十年というベテラン達に新参者二人の褌を締めていただいた。
一回まわすごとに下腹、つまり臍下丹田が締め上げられてくる。
普通瞑想では、チャクラや、臍下丹田に意識をチューニングするが、これは最早、強制丹田覚醒布とでも言ったほうが正確なくらいダイレクトにハラセンターが知覚されてしまうのである。
さらに最後に立まわし(股間に渡す部分)を締めあげて仕上げとなるが、締めたまわしが股間というよりは直接肛門に当たってヒリヒリするくらい痛い。
いつの頃からこのようなスタイルになったのかはわからないが、この臍下丹田が締まる感覚と、なんともいえないA感覚はまわしを脱ぐまで続くのである。
何事も体験してみないとわからないものである、一見勇壮に見える裸祭りのベースにあるのは、この二つの根源的な感覚なのである。
11時近くになって、テント前に集合し、「わっしょい、わっしょい」の掛け声を発しながら練歩く。
大寒最中ほどの寒さではないが、じっとしては居られないくらいの寒さである。
整列した約120名ほどの集団は本堂を目指して行進し、仁王門を通って境内に入ると、垢離(こり)取場と呼ばれる水場に入って禊をする。
禊の終わった集団は異常なハイテンション状態に突入し、その後金毘羅さんも合祀されている午王所権現にお参りし、本堂へと向かう。
本堂にはすでに大勢の「はだか」達がひしめいて、もうもうと湯気が立ち込めている。
あまりの熱気にアララトは、誘われるように集団の中へ入ったが、一旦集団の中にに入ると身動きがとれないほどの圧力である。
腕など広げようものなら、折れてしまいそうなくらいなので、身の危険を感じたアララトは少し外側に出て圧力を避けた。
9000人がいわゆる肉団子状態で揉みあうので、力点がどこからくるのかわからない。
腕は基本上に上げたまま、事前に力のかかる方向を予測出来ないので、手放しのレットゴー状態で肉団子のウェーブに身を任せるしかないのである。
最初は男同士で肌を触れあうのに戸惑いがあったが、不思議なもので、慣れてくると結構気持が良い。(笑)
臍下丹田感覚、A感覚、皮膚感覚の三点セットなのだから気持の悪かろうはずはないのである。
参加者は特に若い男が多いので肌の艶が違う(笑)。
西大寺会陽は外国人の参加者も多いが、アララトの見たところゲイピープルもかなり居るような気配である。
現にアララトの隣で揉み合っていたウエスタンの美青年は、白い肌を赤くして恍惚とした表情を浮かべていた。
褌学会のHPを検索ワードで解析してみると“褌 親父”、“親父達のふんどし”、“ふんどし 祭り”というキーワードが並んでいる。
これらのキーワードでネットサーフィンされている方々にとっては、ほとんどパラダイスのような世界だと思います。
もちろん大半の方は陰陽一対の宝木(しんぎ)とよばれる木を取る事を目指している訳ですが、ほとんど裸に近い状態の男達が、何故かしら異常に興奮しているという図は他ではありえない光景でしょう。
しかも世界に冠たる技術立国の日本で、先住民族かと見まがう様な原始的な祭りが行われているわけですから驚きです。
いままで褌隊は、ジャンベ隊などのサポートでノリノリで踊ってきたわけですが、このエネルギー状態だと雄叫びだけで瞬時にトランスしてしまうという世界です。
宝木(しんぎ)が投下されると照明が消されて、男達のテンションはピークに達する。
一対の宝木の他、串牛玉(くしご)とよばれる100本の木が投下されるので、し烈な争奪戦が行なわれる。
完全肉弾戦の世界で、坊主頭の相撲取りみたいな体格のお兄さん達が、そこらじゅうで殴り合いしてるという光景ですね。
ほどなく争奪戦も一段落着き、テントに引き返す道中の寒さが身に沁みる。
テントでまわしを解きシゲさん宅に戻って暖かい風呂に浸かると、体も暖まりやっとグランディングしてきた。
「百聞は一見に如かず」、祭りは見るより参加するもんですね~。
始まる前から終わってからの様々なプロセスは伝統に裏付けられた理にかなったもので、日本の祭りの奥深さを見せてもらいましたね~。
しげさん、まさみさんお世話になりました~。
揉み合いで節々が痛む体を引きずりながらやっとのことで家に帰ると、祝島のメーリングリストに、鎌仲監督の新作紹介とビデオレター「ぶんぶん通信no.1」の案内があった。
六ヶ所村ラプソディー」につづく新作の題名が「ミツバチの羽音と地球の回転」ということで、888が最初と最後の落ちということになりました。
http://ameblo.jp/rokkasho/