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【サッカー】

日本代表の募金活動に1万2000人 延長、延長で75分間実施

2011年3月28日 紙面から

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が慈善の行列に感激−。東日本大震災の復興支援慈善試合(29日・大阪長居)に向けた合宿2日目の27日、キンチョウスタジアム(大阪市)で実施された募金活動にファン1万2000人が3キロ超の大行列をつくった。指揮官の指示で、当初は30分間だった活動時間が75分間に大幅延長。被災地・被災者を勇気づけたいという、ピッチ内外で共鳴した思いがセレッソ(スペイン語でサクラの意味)大阪の本拠地に一足早く“慈善の花”を咲かせた格好だ。試合の全世界生中継も決定。慈善マッチの注目度は一気に増した。

 人、人、人−。開花間近の桜並木にあふれた人の波は、同スタジアムをぐるっと周回し、なお途切れることなく続く。膨れ上がるファンの期待に指揮官は即応した。

 「練習よりも大事なことがある。この列を見たら、これ(募金活動)をやるのがわれわれの仕事だと感じた」。ザック監督は選手らにこう号令を飛ばした。

 日本協会によると、選手らによる募金活動は当初、30分間の予定だったが、指揮官の指示で約30分間の延長が決定。さらに選手に対し「まだいけるか?」。ザック監督の問い掛けに、主将のMF長谷部(ウォルフスブルク)は「何時間でもやります」と快く呼応。これまで練習時間を順守してきたイタリア人監督にとっては異例とも言える判断で、“ロスタイム”を含めた募金活動は計75分間に及び、慈善ムードは自然と高まった。

 後方支援の輪も広がる。大阪市などは長居公園内のスタジアムを無償提供、試合前に国歌を独唱する歌手の倉木麻衣さん(28)は無償での協力を申し出た。日本協会の小倉純二会長は「本当にありがたい。感謝、感激している」と興奮気味に語った。

 個人では微力であっても、結集すれば大きなエネルギーに転化できる。日本代表の“アシスト”で大阪から被災地に勇気と元気を送る。 (松岡祐司)

 

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