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ルース駐日米大使、沖縄訪問し知事に謝罪 ゆすり発言

2011年3月10日23時5分

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写真:面会を終え、仲井真沖縄県知事(右)と握手を交わすルース駐日米大使=10日午後3時15分、沖縄県庁、恒成利幸撮影拡大面会を終え、仲井真沖縄県知事(右)と握手を交わすルース駐日米大使=10日午後3時15分、沖縄県庁、恒成利幸撮影

 米国務省のケビン・メア前日本部長が「沖縄県民はゆすりの名人」などと発言したとされる問題で、ルース駐日米大使が10日、沖縄県を訪れ、仲井真弘多知事と面会し謝罪した。ルース氏は「米政府を代表し、沖縄で深い侮辱をもたらした報道の発言について、心から謝罪と遺憾の意を伝えたい」と語った。

 仲井真氏はメア発言への厳しい県民感情をふまえ、「信頼関係が元に戻るには少し時間がかかる」と述べた。駐日米大使にあてた10日付の抗議文で「米政府の責任で(メア発言の)事実関係を解明し、公表するよう強く求める」としたことへの対応も求めた。

 ルース氏は面会後、記者団に「知事との面会が沖縄の『癒やしプロセス』の出発点になるよう望む。(メア氏更迭で)日本部長が代わることは始まりにすぎない」と語った。日米両政府が目指す米軍普天間飛行場の県内移設については、メア発言の悪影響をふまえ「県民の理解を得る努力を倍にする」と述べた。

 仲井真氏は面会後、記者団に「(県民感情は)簡単に収まらないでしょう」と語った。近く県幹部を訪米させ、沖縄への在日米軍基地の集中やメア発言を「沖縄差別」ととらえる県内の状況を米政府関係者らに伝える。

 一方、米国務省は10日、メア氏の後任に、在日米大使館の首席公使を務めた経験のあるラスト・デミング同省顧問をあてる人事を正式に発表した。ただ、デミング氏は国務省の一線からは退いていたため、数カ月以内に交代する暫定的な措置という見方が強い。後任には、在イラク米国大使館のマーク・ナッパー参事官(政治担当)の就任が有力視されている。

 ナッパー氏は、海兵隊員だった父親の沖縄駐留に伴い、子供時代を沖縄で過ごした。在日米大使館で政治担当の参事官を務めたほか、国務省中国部や在韓米国大使館勤務の経験もある。

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