NHKと子会社と随意契約
1004億円のうち、988億円。
平成16年にNHKがその子会社、関連会社と交わした契約総額のなかの随意契約金額です。
それは、NHKの年間事業収入の約6分の1にあたる額です。
放送法では、NHKは基準によって業務を委託する事が出来ますが、「業務委託基準」による原則は『競争契約』なのです。
にもかかわらず、関連会社に契約丸投げ。その大半は随意契約なのです。
番組制作に限って調べると、平成16年にNHKが子会社に発注した番組制作は39.9%で約442億円。
随意契約率は100%。
今日開かれた総務委員会のNHK平成16年度決算審議。
番組制作を子会社に随意契約で全て委託する理由を聞くと、橋本NHK会長は言いました。
「公共放送らしい番組を制作するため」。
「公共放送らしい…とは?」と聞くと
「公共サービスの質を確保するため」だ、と。
民放番組でも、優れたドキュメンタリー番組を制作するプロダクションはいっぱいありますが、NHKによれば、子会社の制作会社以外は「公共放送番組」を作れない、ということになります。
しかも、契約は100%随意契約。受信料が正しく使われているか全く見えません。
あと、今日の審議でわかったこと。
この4月に職員がカラ出張で約2000万円を着服していたことが明らかになりましたが、NHKには、出張を粉飾できてしまう制度があるのです。
国会などに詰めている記者クラブの記者以外の職員は、誰でも「日帰り出張申請」をすると、
局から4時間離れると1000円。
さらに全部で10時間以上離れると400円加算。
の、日帰り出張手当が支給されるのです。
はぁ?(?_?)
本当に出張に行ったのか、営業に行っただけなのか、あるいは、お茶を飲んでいただけなのかが問われない手当って何でしょう。
相次ぐ不祥事の度に橋本会長は言います。
「再生します!」
NHKのお金の使われ方を調べると、その言葉、にわかには信じられない。