
マーベラスが今日発売するwii用新作ホラーゲーム!
イケニエノヨルのクリアレビュー行くぜい!
イケニエノヨル買って来たぞ!予約特典のお守りストラップを徹底解剖! スピリチュアル的な予約特典についてはこちらの記事で。
いやぁ、短いとは聞いていたがまさか本当に
4時間20分で終わるとは……。
エンディングは1個だけのようで。
やりこみ要素もなくはないが……まあそれは後述。
神に生贄を捧げていたという伝承が残る憑夜神渓谷。
半分肝試し気分で小旅行にやってきた5人の大学生はここである事件に巻き込まれるが、
その真相は謎のまま。
物語は「プロローグ」「ソノゴ…」「モノガタリ」の3つで構成されており、
「プロローグ」で5人の大学生の名前を決めてチュートリアル。
「モノガタリ」では大学生達の視点で事件を追う。
「ソノゴ…」では事件の後の憑夜神渓谷を“プレイヤー”が探索する。
「プロローグ」の後はいきなり「ソノゴ…」からスタート。
「ソノゴ…」は6つのエピソードで構成されており、
ここでの進行状況によって「モノガタリ」がどんどん増えて行く。
「モノガタリ」は3人の主人公×5章。
イケニエとは?呪いとは?憑夜神渓谷とは?
複数の視点で事件の謎を解き明かすのがプレイヤーの目的だ。
ゲームとしては主観視点のホラーアドベンチャーゲームで
懐中電灯に見立てたwiiリモコンのポインタで視点操作、
Aボタンで懐中電灯のON/OFFとドアの開閉と何かを調べる操作。
Bボタン押しっぱなしで歩行。連打するとダッシュ。
方向キー下押しっぱなしで後退。連打するとバックダッシュ。
メールが着信した時に−ボタンでメールチェック。
ステージはほとんど一本道で、複雑なシステムも無く、
ウヨウヨしている幽霊を避けながら先に進むだけだ。
ホラー演出と幽霊からの逃亡を堪能するお化け屋敷的な構成って感じかな。
もちろん、道を塞いでる幽霊を上手く誘導して先に進むとか、
隠れて幽霊をやり過ごしたりとか、そのくらいの立ち回りは必要だけどね。
幽霊に掴まったらゲームオーバーだが、直前からすぐにリトライが可能。
1章が10分〜20分程度で終わるのでお手軽といえばお手軽か。
ホラーゲーとしてのタイプはビックリ系だね。
いきなり電灯がガシャーン!いきなり幽霊がワーッ!みたいなノリ。
設定やシステム、幽霊のデザインや背景美術に捻りは無いものの、
これはこれで分かりやすくて遊びやすさに繋がっていると思うし、
絶妙な位置にフランス人形やマネキンが置かれていたり、
「これもう死ぬ!」って時にスッと先に進めるようになる仕掛けなど
演出関係はなかなか頑張っていて面白い。
これ視線誘導が上手いね。カメラワークも良いし、
実際にユーザーがプレイした時のことを考えて作ってる感じがする。
音響もなかなか。ヘッドホンして遊んでたがかなり臨場感アリ。
中盤くらいまではなかなか怖かったぞ。
しかし終盤から初見殺しが増えてリトライの面倒さの方が上回ってくるし、
シナリオもかなり投げっぱなし。
プレイヤー自身の視点と大学生達の視点を分けているが、
「ソノゴ……」の方はどうにもボリュームの水増しのために取ってつけた感が強いね。
プレイヤーがなんでそこにいるのか、みたいな説明が一切無くて唐突で、
ステージも本編の後という時系列上、同じ場所を2回歩く事になる。
ていうか「モノガタリ」でも似たような場所が何度も出てくる上に、
敵で登場する幽霊もボス含めて7種類くらいしかいないので大分単調。
一番気になったのはボタン連打でのダッシュ。
AボタンならともかくBボタンに割り振られてるからやり辛いのなんの。
ゲーム中はほとんど走ってるから指が疲れる。両手でリモコンを握ってプレイしてたわ。
ダッシュがボタン連打なので幽霊から必死で逃げてる時は緊張感が増す。
懐中電灯のON/OFFとドアの開閉ボタンが同じで、
しかもドアの開閉はポインタをドアノブに合わせてないといけないので
幽霊に追われてる時はかなり焦らされる。
またドアノブが左だったり右だったり真ん中だったりで俺も大慌て。
こういう操作面での味付けはそれなりに効果的で悪くは無いんだが……。
やっぱ連打は考え物だと思った。
そしてクリアタイムが4時間20分である。短すぎる!
短くても密度が濃いのなら文句は無いんだがイケニエの場合はそれも……。
エンディングとクライマックスの演出を見るにやりたかったことは分かるし、
面白い見せ方ではあったんだが、やはり尺が短すぎるのと
取ってつけたプレイヤー視点と投げっぱなしのシナリオのせいで煮え切らない。
それっぽい構成とそれっぽい演出の羅列だけで終わってしまってる。
クリア後は一応ハードモードっぽいものが出るんだが、
走り過ぎると死ぬルール付きでスタートとか、移動速度が低下してる状態でスタートとか、
すっごいつまんない難易度の上げ方をしてるモードで遊ぶ気になれない。
そもそも一本道と決まったパターンの幽霊だから、
ゲームとして繰り返し遊びたくなるような内容でもないしねぇ。
演出は所々に光るものがあるし、
ホラーゲームとしてはかなりシンプルなシステムもこれはこれでアリ。
PVでも流れてるテーマ曲は綺麗な歌で俺も気に入ってるし謎の幼女も可愛いが、
やはり全体的な作りこみとボリュームが足り無すぎるせいでかなり厳しい。
このゲーム、「これがイケニエノヨルだッ!」と言えるような
強烈な個性が無いのが痛いんだよなあ。
設定にしろ舞台にしろデザインにしろかなりありがち。
作りが丁寧ならそれは武器になったがこの完成度だとマイナス。
5人の大学生のデフォルトネームが
レッド・イエロー・ブラック・ピンク・ブルーと何故か戦隊チックで
シルエットでもしっかり色分けされていたり、
移動がバランスwiiボードに対応してたり(持ってないから試せないがこれムリある!)
2Pだと幽霊の動きを止めたり、
逆に画面に幽霊の顔を出して1Pをビックリさせるシステムがあったり、
そういうトコはちょっと笑えていいんだけどね。
発表当初から期待していたタイトルだけにかなりガッカリしたよ……。
クソゲーと言うほど酷くは無いが、これで6090円はなあ。
1980円くらいに値崩れしたら買っても良いかも?ってレベルだったぜ。
ウウッ……。
俺がイケニエだッ!