カズ万全　最高のパフォーマンス約束

　慈善試合のＪリーグ選抜に選出されたＪ２横浜ＦＣのＦＷ三浦知良（４４）が２６日、静岡・アウスタで行われたＪ１清水との練習試合に途中出場し、同点ゴールを演出して万全をアピールした。

　カズは０−１で迎えた後半１４分から出場。２７分にはＭＦ高地のスルーパスに反応し、ペナルティーエリア左でボールを受け、右足で豪快なシュートを放った。強烈な一撃はＧＫに弾かれたものの、こぼれ球をＦＷ藤田祥が決め、同点弾をおぜん立てした。

　実は前日の２５日に体のハリを訴え、別メニューで調整。この試合は欠場も検討されていた。「体？　大丈夫だったでしょ。いい調整をさせていただいたので、自信を持って（大阪へ）行ける」と納得のプレーで、不安を一掃してみせた。

　試合後にはスタジアム内での募金活動に協力したが、バックスタンド裏に姿を見せた瞬間に２００人以上のファンに取り囲まれた。清水のＭＦ小野、ＦＷ高原らがいた所定の位置までたどり着けず、その場で１人で募金を呼び掛けた。それでも「感謝の言葉しか出てこない。被災者の力になりたいと思っていたが、たくさんの人が協力してくれ、やっていて感動した」。１９７万８２９３円が集まった募金に協力できたことを素直に喜んだ。

　「サッカーを通じて、見ていて感動するものを（被災地に）送れると思う。勝負にこだわりたいし、どんなプレーというより、今出せる力を思い切って出すだけです」。慈善試合では力の限りプレーし、被災地に夢や勇気を届けることを誓った。　（相原俊之）