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【サッカー】

ザック監督 「3−4−3」に本格着手

2011年3月27日 紙面から

公開練習のミニゲームで、ヘッドで競り合う(左から)吉田、本田、今野=キンチョウスタジアムで

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 日本代表は26日、東日本大震災の復興支援慈善試合・Jリーグ選抜戦(29日・長居)に向け、大阪・キンチョウスタジアムで公開合宿をスタートした。約2時間の練習で、アルベルト・ザッケローニ監督(57)は真っ先に「3−4−3」の守備戦術の試行に着手。動きや立ち位置、タイミングなどの細部について、8000人の大観衆の前で指示するなど、早々とガチンコモードに突入した。

 寒風の吹く浪速の地で、指揮官がいの一番に手ほどきしたのは「3−4−3」だった。ウオームアップを終えポジションごとに選手を配置すると、「ザック教室」の1時限目は約40分間、守備だけに費やされた。

 前線からの追い方は「ボールを取るんじゃない。時間とスペースを限定しろ」。ボール保持者を囲い込むと、「相手を焦らせるんだ」「逆サイドには絶対に振られるな」。そして、コレクティブに動くのがミソ。「相手が背中を向けたら、最終ラインを上げろ」

 内田、長友らサイドの特性、日本人の攻撃性を最上限へと引き上げる狙いが見え隠れする。最終ラインは3枚に減るが、サイドの穴を互いのバランスと上下動でカバーしながら、攻撃時には一転してサイドの枚数を増やすことができる。アジア杯で貫徹した「4−2−3−1」の進化形と言っていい。本田圭は指揮官に応えようと何度も質問をぶつけた。

 「世の中にあるすべてのシステムを試した」という戦術家にあっても、「3−4−3」だけは特別な思い入れがある。ウディネーゼ、ミラン時代にこのシステムで成功を収めたのも「プレシーズンからチームを構築できたから」。インテル、トリノ、ユベントスなどシーズン途中で就任した際には敷くことができなかった「大切なシステム」とまで言う。

 優勝を飾ったアジア・カップ(カタール)では「4−2−3−1」を貫徹。ただ、成長の初期段階を踏んだにすぎない。長谷部は「いろんなオプションをやりたいんだと思う」。きょう27日は急きょ、2部練習に変更した。復興支援という大義名分はもちろん、進化という職責もきっちり果たしてみせる。 (松岡祐司)

 

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