日本原子力研究開発機構は18日、高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)で昨年8月に原子炉容器内に落下した炉内中継装置の回収に向け、21日から現場の準備作業に入ると発表した。
同装置(重さ3・3トン)は原子炉容器内で高さ2メートルまでつり上げた際に落下。原子力機構は回収を目指し昨年12月から、同容器上ぶたの上部にある機器類の状況を確認するなど調査していた。
21日には、同装置の案内筒など大型構造物につながっている配管の取り外しに着手する。大型構造物の撤去といった本格的な作業は春ごろから実施する予定。
炉内中継装置は原子炉容器上ぶたの穴の外枠に当たる「スリーブ」と一体で引き抜き、今秋までの復旧を目指す。回収の具体的な作業手順は、24日の外部有識者による検討委員会で提示するとしている。
また、原子力機構は21日から並行し、屋外排気ダクト取り換え工事に向けて足場の搬入などの準備作業を行う。