事件【放射能漏れ】汚染水、阻む復旧作業 処分困難「終わりは遠い」+(1/3ページ)(2011.3.28 00:08

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【放射能漏れ】
汚染水、阻む復旧作業 処分困難「終わりは遠い」

2011.3.28 00:08 (1/3ページ)

 東京電力福島第1原発1~4号機の発電用タービン建屋の地下で、高濃度の放射能を帯びた水たまりが見つかった。汚染水の排水作業は難航し、原子炉冷却に向けた復旧作業の大きな障壁となっている。今後、回収した汚染水の処分にも困難が予想されるなど、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥(ゆきや)事務局長は「終わりまではまだ遠い」と指摘している。(大矢博之)

 ■1000万倍

 「見たくないようなひどい数字だ」。原子力安全・保安院の幹部は、値の高さに顔をゆがめた。

 東電は2号機のタービン建屋地下で採取された水の放射能濃度が1立方センチ当たり29億ベクレルと保安院に報告。その後分析評価に誤りがあったとして再調査すると発表した。だが、放射能濃度が高いレベルにあることには変わりないとみられる。

 タービン建屋内の放射線量は水面、空気中ともに毎時1000ミリシーベルト以上が計測され、計測器の針は振り切れた。「再計測しようにも放射線量が高すぎ、現場にいられる時間が足りない」(東電)といい、実際はさらに高い可能性もある。

 タービン建屋には、原子炉の冷却システム復旧に欠かせない電源やポンプなどがあり、ここでの作業は避けられないが、3号機タービン建屋に入った作業員が被曝(ひばく)したように、汚染水が作業を阻んでいる。

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