東北の太平洋沿岸で起きた巨大地震は、岩手県沖から茨城県沖の海底で南北450キロメートルにわたる断層が、最大で30メートルずれ動いて引き起こされたことが、気象庁の解析で分かりました。
気象庁は25日の記者会見で、国内や海外で観測された地震計のデータを基に、今回の巨大地震がどのようにして起こったか解析した結果を公表しました。それによりますと、断層の破壊は宮城県沖で始まり、北側の岩手県沖におよそ200キロ、南側の福島県沖におよそ150キロ、それぞれ断層がずれ動きました。その直後、さらに南側の茨城県沖に向けて断層がおよそ100キロずれ動き、およそ3分間に岩手県沖から茨城県沖の南北450キロの断層が最大で30メートルずれ動いたことで、マグニチュード9.0の巨大地震が引き起こされ、10メートルを超える大津波が東北の太平洋沿岸を襲ったことが分かりました。気象庁の横田崇地震予知情報課長は「今後も巨大地震やその後の余震などの解析を続け、地震の全体像を明らかにすることで、防災対応に生かしたい」と話しています。