東日本大震災で特番態勢を敷いてきた各民放キー局では今週からレギュラー番組がほぼ戻り、“平常化”してきた。NHKの総合テレビでも、先週までは震災特番一色だったが、少しずつレギュラー番組が戻りつつある。
民放キー局では、フジテレビが夕方ニュース番組「スーパーニュース」が開始時間を平時から約1時間早めて午後4時から放送している以外は、報道・情報番組を含めて平時の時間枠に戻った。
震災関連情報については、レギュラー番組中にL字形の字幕情報で対応しているが、これも徐々に減りつつある。22日の昼時間帯の番組でL字情報を流していたのはTBSとテレビ東京だけで、多くの局は「通勤時間帯の朝やニュース番組中に集中的に流す」との対応を取っている。
一方で多くの一般企業が依然CM放送を自粛しており、ACジャパン(旧公共広告機構)のCMが多く流れている状況は変わっていない。各局とも「CMが戻るのはもう少し時間がかかるだろう」とみている。
NHK総合では「ニュース7」(後7・0)や「ニュースウオッチ9」(後9・0)などの時間枠を拡大して放送。広報部では「被災地の被害状況の全容がまだ明確でなく、福島第一原発の状況も落ち着いていないので、しばらく夜のニュース番組を中心に特別編成態勢が続く」としている。