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放送総局長会見 2011/2/16
 
新BSの特集番組について
 
(日向放送総局長)
 総新年度のBSプレミアムでは、月に2週程度の特集編成を組む。
 4月に放送予定のシリーズ「若冲ミラクルワールド」は、江戸時代中期に活躍した伊藤若冲の代表作「動植綵絵」(どうしょくさいえ)をスーパーハイビジョンなど最先端の機器を使って詳細に分析。驚異のテクニックの秘密を明らかにする。「動植綵絵」は10年がかりで完成させた若冲最大の作品で、全30幅の撮影を初めて宮内庁から許可された。また、好評を得た連続テレビ小説「どんど晴れ」(2007年放送)の続編2本を、新しいBSドラマのスペシャル版として4月に放送する。
 さらに、山田洋次映画監督が選んだ邦画の名作100本を2年にわたって放送する。テーマは、監督自身が追い続け、自らの作品にもこめてきた「家族」と「喜劇」。23年度は、「家族」を描いてきた邦画の名作を50作品放送する。また、世界に流出した日本美術の名品の魅力や謎に満ちた流転のドラマを紹介するシリーズ「知られざる在外秘宝」のプロローグ番組と特集番組4本を4月と5月に放送する。ナビゲーターは、日本美術に造詣の深い坂東三津五郎さん。大河ドラマ50作を機に、第1作「花の生涯」(1963年)から第10作「新・平家物語」(1972年)までの初期の10作品について、残されている映像をハリウッドの最新技術を用いてデジタルリマスター(映像修復)を行っているが、よみがえったこれらの作品を4回にわたって4月に放送する。5月と7月は、「グレートサミッツ エベレスト 世界最高峰に挑む」。取材班は、ヒマラヤの案内役の山岳民族シェルパとともに8848メートルの頂を目指す。2か月以上にわたって繰り広げられる過酷な環境下での登山の様子を、臨場感あふれるハイビジョン映像、スケール感ある空撮などを駆使して伝える。
 BS1では、次のような特集番組を予定している。
 日本時間4月1日、MLB(アメリカ大リーグ)の2011年シーズンがスタート。11年連続200安打を目指すイチローのシアトル・マリナーズ、そして、新天地で活躍が期待される松井秀喜のオークランド・アスレチックスが、4月2日から4日の3連戦で激突する。イチローと松井の出場で注目が集まる3連戦をすべて放送する。また、4月の「BS世界のドキュメンタリー」では、「シリーズ チェルノブイリ事故 25年」を放送する。1986年4月に起きた事故から25年。現地では未だ後遺症が消えていない。四半世紀という節目を迎えるに当たり、事故の真相を振り返るとともに、21世紀のいまに何を問いかけているのかを検証する。
 
 
放送記念日の特集番組について
 
(日向総局長)
 BS2波化の狙いとその特色を伝えるとともに、この四半世紀の衛星放送がテレビ文化の発展に果たしてきた役割をNHK内外の証言とともにたどる放送記念日特集「BS進化論〜フルデジタル時代のNHK〜(仮)」(3/22・総合・後7:30)では、衛星放送の歴史を振り返りながら新しい未来を考える。また、新年度のBS1とBSプレミアムの新番組の映像を紹介しつつ、様々なジャンルのクイズを視聴者に楽しんでいただくのが「地球Q(クイズ)・プレミアムONE!」 (3/25・総合・後7:30)。


 
NHKスペシャルについて
 
(今井副総局長)
 
「生活保護の危機〜受給者全国一 大阪市の苦悩〜(仮)」(3/20・総合・後9:00)。生活保護受給者が市民200人に1人と全国一多い大阪市では、生活保護費が市税収入の半分近い2863億円にのぼる一方、貧困ビジネス業者など闇社会にむしばまれ、制度がほころびかけている。危機感を抱いた大阪市はプロジェクトチームを設置、徹底的な不正受給防止、受給者の就労支援に乗り出した。財政破綻の問題、給付制度、実効性のある就労支援策などについて、解決策を探る。「ジャパンシンドローム〜超高齢少子社会・“負の連鎖”を断ち切れ〜(仮)」(3/23・総合・後7:30)。日本は、世界一の「超高齢化」と急速な「少子化」「人口減少」により、人口構造が逆ピラミッド型へ変化するという、世界のどの国も経験したことのない“未知の世界”に突入している。これを「ジャパンシンドローム(日本症候群)」と名づけ、展開中の「ジャパンシンドロームをのりこえろ」キャンペーンの一環として放送する。“負の連鎖”をどうすれば断ち切り、良い循環に変えられるのか、克服の手がかりを示す「提言型」の番組。また、4月以降も、この問題とその解決策について、継続して多角的に取り組んでいく。
 
 
「認知症 ともに支えよう」キャンペーンについて
 
(今井副総局長)
 急速に高齢化が進む日本。認知症の人は推計で200万人を超えている。認知症は、徘徊や暴言など負のイメージが根強く残っているが、認知症の人は「記憶力」などに障害が出ても「感情」は豊かに残っていることが最近の研究でわかってきた。2月28日から「クローズアップ現代」や「おはよう日本」、「ニュースウオッチ9」、「あさイチ」などで「認知症の人とともに生きる社会」について考えるキャンペーンを展開するほか、ホームページを立ち上げる。「ジャパンシンドロームをのりこえろ」とも連携し、超高齢化の進展の中で課題の克服の手がかりを探っていく。
 
 
NHKワールドTV リニューアル2年
 
(今井副総局長)
 24時間英語で、日本とアジアの確かな情報を発信する「NHKワールドTV」がスタートして、2月2日で2年を迎えた。世界に広がるNHKの取材網を生かして世界の人々に日本国内外のニュースを素早くとどけ、世界の視聴者から「アジアのニュースはNHKワールド」と言われ、認知していただけるように、この間、ニュースと番組の強化を進めてきた。一方、世界中のより多くの人々に見ていただくために、受信環境の整備を進めてきた結果、視聴可能世帯が2年前は、約8000万世帯だったのが、ことし3月末には、約120の国と地域、1億3000万世帯になる。ハイビジョン視聴地域もアメリカの一部と韓国、フランスに続き、ことしの春には、イギリスも加わる。また、21年度より日本民間放送連盟の協力を得て、民放各社が制作した優れた番組を英語化し、「BROADCASTERS’EYE」という特集番組として放送する取り組みをおこなっており、2年目の今回は、ドキュメンタリー3作品とドラマ1作品、合計4作品を放送。
 
 
3月21日の地域発番組特別編成について
 
(黒木放送副総局長)
 3月21日(祝・月)「春分の日」は午前中から夜まで、各地域放送局が制作した“地域発ドラマ”や、各地域を舞台にしたドキュメンタリーやスタジオバラエティーなど、“地域”にスポットを当てた番組を集中的に編成する。「別冊あさイチ おいしい闘技場〜ふるさと究極の一皿 決勝大会〜」(総合・前8:15)、福岡放送局開局80周年記念ドラマ「見知らぬわが町」(総合・前10:05)、「さよなら、母校〜兵庫県立淡路高校一宮校の放送部 旅立ちの記録〜」(総合・前11:20)、岐阜放送局開局70周年記念ドラマ「恋するキムチ」(総合・後1:05)、「続・遠野物語」(総合・後2:00)、ドラマ「天王寺ブロードウェー」(総合・3:05)、「激闘!裸祭り〜岡山・西大寺〜(仮)」(総合・後6:10)、プロフェッショナル仕事の流儀 春休みスペシャル「電車は、“走るビックリ箱”〜デザイナー・水戸岡鋭治〜」(総合・後10:00)を放送。
 
 
その他
 
Q:平成23年度のインターネットサービス基本計画について
A:(日向総局長)
 ラジオの受信環境が急激に変化し、聴取しにくくなっている現状を踏まえ、ラジオ放送と同時のインターネットでの提供を来年度中に進められるよう努める。

Q:日本相撲協会から八百長問題についての説明はあったのか。
A:(今井副総局長)
 先日、日本相撲協会の放駒理事長がNHKに来られてお会いした。理事長からは、調査の現状などの説明や迷惑をおかけしているという謝罪があった。こちらからは、この問題の全容を解明することや抜本的な再発防止策を取ってほしということを申し上げた。
 
 
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