県と仙台市は25日、東京電力福島第1原発の事故を受け、水道水や農畜産物に含まれる放射性物質量を測定した。仙台市が調査した3浄水場では、放射性ヨウ素が2~6ベクレルしか検出されず、乳児の飲用規制値100ベクレルを大幅に下回った。県の調査結果は同日午後6時までに出なかった。
仙台市の調査は東北大が実施した。ヨウ素は国見浄水場で3ベクレル▽福岡浄水場で2ベクレル▽茂庭浄水場で6ベクレルを検出したが、仙南・仙塩広域水道は不検出(0・5ベクレル以下)。セシウムはすべて不検出だった。奥山恵美子市長は25日の市災害対策本部会議で「安心して飲んでほしい」と市民に呼びかけた。
一方、県は同日、南部山(白石市)▽麓山(加美町)▽中峰(大和町)の3浄水場と、白石市と大崎市岩出山の集乳タンクの原乳を測定した。26日以降はホウレンソウ、春菊、小松菜の測定を予定している。
村井嘉浩知事は「不安に思っている県民も多いが、パニックにならないでほしい。測定結果を国に報告して、しっかりと判断したい」と述べた。【鈴木一也】
毎日新聞 2011年3月26日 地方版