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計画停電なのに2月と同料金請求 東電「4月で帳尻」

2011年3月25日22時20分

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 東京電力が管内の306万世帯に対し、3月の電気料金を請求する際、支払い済みの2月の料金を請求していることがわかった。東日本大震災で交通事情が悪化し、3月分の検針ができなかったため、臨時に請求したという。

 東電はいったん2月の料金で支払ってもらい、4月の請求の際に実際の料金と足し引きして調整するという。東電はこうした説明をつけずに請求書を送りつけていた。

 現在、福島第一原子力発電所の事故で、利用者が節電や計画停電で電気の使用を抑えている。配慮に欠けた請求には不満の声が出ている。

 東電によると、震災後の3月14〜16日は全管内で道路が混雑するなどして、担当者が検針に回れなかったという。茨城支店管内では被災して行けない地域もあり、23日まで検針ができなかった。結局、3月中旬ごろに検針することになっていた世帯で、1都8県の約306万世帯の検針が期日に間に合わなかった。

 検針できなかった場合、電気供給約款に基づいて前月の料金を請求でき、次の請求で差額を調整することになっている。このため、東電は3月分の利用明細に2月の料金と同じ金額を記載して請求書を送ったという。敷地内に入れず、検針できない場合には前月料金での請求をすることもあるが、大規模な前月料金での請求は過去に例がない。

 ただ、請求書には説明がなく、利用者からは「計画停電にも、節電にも協力しているのに、料金はおかしい」「いい加減な請求は納得できない」などの声があがっている。東電の藤本孝副社長は25日の記者会見で「きわめて機械的にやってしまって申し訳ない」と謝罪した。不手際をわびる文書を送る準備を進めているという。(金井和之)

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