本来、こうした緊急時に原子炉に水を入れるのは緊急炉心冷却装置(ECCS)の役割だったが、地震で非常用電源が故障して動かなかった。電源が復旧しても、燃料棒が過熱している現状では、ECCSで一気に注水すると圧力容器の圧力が高まるなどの危険もあるため、今回は動かさない方針だ。
このため、別の方法で圧力容器に注水することを検討している。その一つが原子炉を緊急停止するときに制御棒を水圧で押し上げる「制御棒駆動系」だ。既に制御棒は上がっているが、さらに水を入れると圧力容器の中に注水できる。中性子を吸収する働きがあるホウ酸水も入れ、燃料棒の核反応を抑える効果も見込む。
■機器修理に課題
満水になっても燃料棒の発熱は続くため、さらに温まった水を熱交換器に通して海水で冷やす。これを続ければ水は徐々に冷え、水が沸騰しなくなるセ氏100度以下の「冷温停止」と呼ぶ安全な状態になる見通しだ。
水素爆発で建屋が大きく壊れた1、3号機では、2号機よりも機器や配管が傷ついている恐れが高い。どう交換・修理するか課題が残る。
東京電力福島、東北電力、岡本孝司、ECCS、原子力発電所、原子炉、電源回復、原発
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