事件【東日本大震災】「まるでゴーストタウン…」 市民が消えたいわき市+(1/3ページ)(2011.3.25 22:09

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【東日本大震災】
「まるでゴーストタウン…」 市民が消えたいわき市

2011.3.25 22:09 (1/3ページ)
夕方も駅前を歩く人はほとんどいない=23日午後5時半ごろ、福島県いわき市平のJRいわき駅前

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夕方も駅前を歩く人はほとんどいない=23日午後5時半ごろ、福島県いわき市平のJRいわき駅前

 福島第1原発の半径20~30キロ圏内の住民たちに呼びかけられた「自主避難」。現在、原子力災害対策特別措置法に基づく「屋内退避」の指示が出されているこの圏内で暮らしている人は1万人超。地元からは「判断が遅い」「言いっ放しは無責任」といった声が出ている。すでに、30キロ圏外の街でも、ゴーストタウンと化するなど、混乱は広い範囲で起きている。

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 「これまで屋内退避という無責任な指示しか出さず、決断が遅い」というのは福島県川内村の井出寿一総務課長(57)。川内村は福島第1原発から半径20キロ圏内の富岡町の住民約6千人を受け入れたが、屋内退避指示後「物資が届かなくなり、避難住民の世話もできずにじっとしているしかなかった」。川内村の20~30キロ圏内には 家畜農家や寝たきりの高齢者ら村民約70人が残っている。「これでようやく脱出してほしいと説得できる」と井出課長。

 やはり20~30キロ圏にある南相馬市では25日、市の呼び掛けに応じた市民152人が、集団避難のため、群馬県草津町へ出発した。先に4600人が集団避難を終えており、市としては第2陣の出発となった。市民らは、被曝の有無を調べるスクリーニング検査を実施。福島県や市が手配したバス5台や自家用車で群馬に向かった。

 市の担当者は「国はどのような手だてを取るかも示さず、言いっ放しであまりにも無責任な発言だ。『逃げろ』と指示するなら、そのための燃料を持ってきてもらいたい。市民も混乱している」と訴えた。

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