2011年3月25日21時6分
【原発事故への対応】
――福島第一原発をめぐる政府の対応を聞きたい。首相が住民の方々に出している避難指示は当初の3キロ圏内から10キロ、20キロと変わり、20キロ〜30キロが屋内退避となっている。今日は20キロ〜30キロの屋内退避の方々に自主的な避難を要請した。この間の経緯を振り返ると、悪化する事態に対して政府の対応は後追いしているのじゃないかというのが否めない。政権の危機管理の観点から、どのように考えているのか。
この退避の範囲については、原子力発電所の状況。また、放射性物質が気候の関係も含めて、どこにどう行くのかという予測、そして、なによりも各地域で得られたモニタリングの数値などに基づいて原子力安全委員会が中心となってその専門家のみなさんの分析、判断をいただいた上で、最終的に政府として退避の指示を出している。そういった専門家のみなさんの判断を尊重した対応で、これまでもあったし、これからもそうした姿勢で臨んでいきたい、こう考えている。
――首相は現段階での原子炉、福島第一原発の現状をどのように認識しているのか。また、収束させるメドについてどう考えているのか。さらに、避難指示の範囲を拡大する考えはないのか。
今日の福島第一原子力発電所の状況は、まだまだ予断を許す状況には至っていない、悪化を防ぐという形で対応しているが、予断を許す状況にはなっていないという認識を持っている。引き続き、極めて高い緊張感を持って一つ一つの事態にあたっていかなければならない局面が続いている、このように認識している。