2011年3月25日21時6分
菅直人首相の25日午後7時半過ぎの記者会見の内容は、次の通り。
【冒頭】
地震発生から2週間を迎えた。被災された多くの皆さんに、改めて心からお見舞いを申し上げます。政府は、現時点で二つのことに全力を挙げて取り組んでいる。その第1は、福島第一原発事故の事態収拾と放射能汚染へのしっかりした対応だ。第2は被災者の方々への支援と、さらに、復興に向けての準備を本格化させることだ。
まず、第1の福島第一原発について申し上げる。東京電力、自衛隊、警察、さらには東京や大阪などからの消防隊、そういったみなさんが本当に命がけで活動をされていることに、心から敬意と感謝を表したい。昨日、被曝(ひばく)により病院に搬送された方々にも、心からお見舞いを申し上げます。安全性に十分留意し、冷却機能復旧に向けて事故対策統合本部を中心に官民一体で、さらには米軍などの支援もいただいて、事態収拾に全力を挙げているところだ。
また一方、放射性物質の食物や水などへの影響については、自治体と連携してしっかりモニタリングをするよう、そのモニタリングの強化を進めてきた。得られた情報は、迅速に開示し、すべてを国民の皆さんに、あるいは国際社会に対しても透明性高く公開してきた。同時に、健康に及ぼす影響についても、しっかりと説明してきた。これからもこうした姿勢で臨んでいきたい。さらに、農家や酪農家など事業者の皆さんには、大きな損害を与えていることに心からおわびを申し上げたい。こうした皆さんには、確実な補償と支援を行うという点で万全を期したいと考えております。
また、第2の、被災者支援とこれからの復興に向けて申し上げる。支援物資の供給は引き続き充実させていく。また、ボランティアの円滑な活動を震災ボランティア連携室が支援する態勢をとった。岩手、宮城、福島をはじめ、さらに茨城、千葉など、被害は広範囲に及んでいる。そうしたすべての地域をもれなく支援していく。