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【サッカー】

ザック監督 復興の懸け橋になる

2011年3月26日 紙面から

復興へのメッセージを語る日本代表ザッケローニ監督

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 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が25日、東日本大震災の復興支援慈善試合、日本代表−Jリーグ選抜(29日・長居)に向け、関西空港着の航空機で再来日した。帰国中にイタリアサッカー協会やインテルミラノのレオナルド監督から慈善試合のオファーを受けたといい、「サッカーを通じて日本の復興に協力していきたい」と力強く表明。自ら復興の「懸け橋」役を務める考えを明らかにした。チームは26日、キンチョウスタジアムで合宿(一般公開)をスタートさせる。

 悲しく、寂しげな表情を浮かべ、ザック監督はこう言った。

 「日本は自分の故郷、自分も日本人だと感じている。日本の国民と同じように悲しい気持ちでいる。被災者のことを思うと心が痛い」

 震災から2週間。被害の全容もつかめず、復興への道筋もまだ見えない。ただ、その胸中にわき上がる思いは決然としていた。

 「被災者の方々とともに復興へと進んでいきたい。サッカーを通じて、その第一歩の発信ができればいい」

 母国イタリアに戻り、悲哀の感情にただ埋もれていたわけではない。イタリア外務省や企業オーナーから「国を挙げて」と協力を取りつけた。DF長友が所属するインテルのレオナルド監督と話し合い、「インテルも日本のためにチャリティーマッチをできればいい」と伝えられた。イタリア協会も日本との慈善試合を開催したい意向を持っているといい、ザック監督は「可能な日程を見つける必要がある」と話した。

 就任からまだ1年もたっていないが、日本への強い愛情、愛着がある。日本に住み、日本の文化に触れ、冷え入りそうだった心を日本によって大きく揺さぶられた。

 「日本は止まらない国、常に前に進み続けている国。一丸となり、助け合ってやっていくのが日本の良いところだと思う。少しでもできることをやっていきたい」

 ザック監督の「恩返し」が、ニッポン復興の旗印になる。 (松岡祐司)

 

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