夏の甲子園で優勝経験がある名門・育英高(兵庫)野球部出身の奥田翔平(20)=真正=が13日にボクシングのプロテストに合格した。5月7日に大阪府立体育会館で、WBA世界バンタム級王者・亀田興毅の初防衛戦の前座としてデビュー戦のリングに上がる。
幼稚園から野球一筋で育英高に進学。5番・捕手で活躍した。「スポーツクラスがある育英で、体育の成績は学年でトップでした」。野球部で培ったパワーに絶対の自信を持つ。
名門野球部の練習は壮絶で、特に夏、冬のオフ期間は朝9時から夜10時まで走り込みと筋力強化に励んだ。「あの練習を乗り越えたんだから、体の強さでは負けられへん」。ベンチプレスで110キロを持ち上げ、背筋は230キロと、破格の筋力を携えている。
「小さいころから格闘技が好きで、中学を卒業する時もボクシングをするか迷った」。長年の“夢”をかなえてボクサーになった。ただ育英で過ごした3年間は遠回りではなかった。「野球部での経験があるから、今のパワーがある」と笑顔を見せた。
「どうせやるなら一番になりたい。すべての記録を塗り替えたい」。元高校球児がプロボクサーとしての第一歩を踏み出す。
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