河村たかし名古屋市長の22日の定例会見では、東日本大震災への市の対応に質問が相次いだが、あいまいな回答や担当者に説明を任せる場面が目立った。
市消防局は、東京都や大阪市などが福島第1原発へ派遣した屈折放水塔車を2台保有している。高さ22メートルから放水でき、60メートル離れた遠隔操作も可能だ。河村市長は「名古屋を飛ばして大阪市が(派遣すると)ニュースで出てきたので(市が持っている機器は)どういうふうだねと聞いた。機器がないわけではないらしい」と中途半端な説明。県と連携した現地支援策を尋ねられると「その辺はどうですか?」と担当者に委ねた。
河村市長は14日の会見でも「帰宅困難者対策をどう考えるか」と問われて「帰宅困難者対策ってどういうことですか」と聞き返し、慌てて担当者が答える場面があった。さらに16日には「(市が作った)帰宅困難者の帰宅経路を示したルートマップは機能するのか」と問われ「マップを見たことがない」と発言した。【丸山進】
毎日新聞 2011年3月23日 地方版