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枝野官房長官の会見全文〈19日午後4時過ぎ〉(2/8ページ)

2011年3月19日20時23分

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 さらには、より抜本的な解決に向けて、外部電力の復旧に向けた作業が一歩一歩進んでおります。この外部電力の復旧によって、各原子炉の状況のモニタリング、あるいは冷却についてのより安定的な状況を作るべく、努力を頂いているところです。さらには注水についても、より安定的にプールへの注水ができる手段を検討し、様々な装備などについて準備をいたしているという報告を受けております。

 もう一点、ホウレンソウ、牛乳についての報告です。福島県内で採取された牛乳、そして茨城県内で採取されたホウレンソウの検体から、食品衛生法上の暫定基準値を超える放射線量が検出をされたという報告がありました。一つは、昨日の17時半ごろ、福島県の原子力センター福島支所の緊急時モニタリングにおいて、一農場から採取された原乳から食品衛生法上の暫定規制値を超える数値が検出されました。本日、午前11時、茨城県環境放射線監視センターの検査で、ホウレンソウ6検体から食品衛生法上の暫定規制値を超える数値が検出されたとの情報がもたらされました。

 このため、厚生労働省において、本日未明、福島県に対し、また本日昼、茨城県に対し、関係情報を調査の上、食品衛生法に基づき、当該検体の入手先、同一ロットの流通先の調査、結果によっては販売の禁止など、食品衛生法に基づく必要な措置を講じるよう依頼をしたところです。国としては、福島第一原子力発電所災害との関連を想定しつつ、原子力災害特別措置法の枠組みの下で、さらなる調査を行って参ります。その上で、その調査結果の分析、評価をしっかりと行い、一定地域の摂取制限や出荷規制などの対応が必要であるかどうか、必要であるとすればどの範囲とするかなどについて、早急に検討を出してまいりたいと考えております。

 なお、今回検出された放射性物質濃度の牛乳を仮に日本人の平均摂取量で、一年間摂取し続けた場合の被曝(ひばく)線量はCTスキャン1回程度のものであり、ホウレンソウについても、日本人の年平均摂取量で一年間摂取したとして、CTスキャン1回分のさらに5分の1程度であるという報告を受けております。

 また、今回作りました暫定的な基準値というものでありますが、この暫定的基準値は、国際放射線防護委員会の勧告に基づき設定したものでございますが、当該物を一生、飲食し続けることを前提として、健康に人体に影響を及ぼす恐れのある数字として、設定をされた数字、これに基づいて、今回報告がなされ、より広範な調査、分析、評価を行う必要があるとしたものでございまして、ただちに皆さんの健康に影響を及ぼす数値ではないということについては十分理解を頂き、冷静な対応をお願いをしたいと思います。

 今回こうした検体が検出されたことから、国としては、原子力災害対策本部の下にまずは厚生労働省におけるデータの集約と一元化の機能を担わせ、ここに文部科学省、厚生労働省、農林水産省、現地対策本部、関係自治体、民間団体などの様々なデータを集約、一元化し、これについて原子力災害対策本部として、原子力安全委員会の助言に基づいて、評価をし、そして対応が必要な場合には、それらを指示する、こういった枠組みを構築をしたところでございます。以上です。

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