九州新幹線鹿児島ルート(博多-鹿児島中央、営業距離288キロ)が12日、全線開通する。山陽新幹線との直通運転も始まる。ただ、11日の東北・関東大地震で大きな被害が出たことに配慮し、JR九州とJR西日本は、各駅で予定していた一番列車の出発式や記念式典などの行事をすべて中止する。列車はダイヤ通りに運行する予定。
鹿児島ルートは1973年に整備計画が決定され、2004年に新八代-鹿児島中央の137キロが部分開通した。
列車は最速の「みずほ」と「さくら」「つばめ」。最短で、博多から熊本は33分、鹿児島中央までは1時間19分で結ばれる。新大阪から熊本は2時間59分、鹿児島中央までは3時間45分に短縮される。新規開通区間の途中駅は、新鳥栖、久留米、筑後船小屋、新大牟田、新玉名、熊本。関西との直通運行による観光客増など、地域浮揚への期待が高まっている。
JR九州によると、12日の指定席予約率(9日現在)は57・6%。新大阪との直通列車は85・2%。日中の列車はほぼ満席という。
=2011/03/12付 西日本新聞朝刊=