政治ニュース
復興の補正、数十兆円規模も 民主、6月までに編成
2011年03月21日17時08分
政府、民主党は東日本大震災の被災地復旧・復興のため、2011年度補正予算案の本格検討に着手した。広範囲の津波と原発事故の被害が重なり、被害総額は阪神大震災(1995年)の約10兆円を超過するのは確実。民主党内から「数十兆円規模」(安住淳国対委員長)の予算措置を求める声が出ており、財源確保が難題となる。
安住氏は21日、宮城県石巻市で「6月までの間に1次、2次の大規模な補正予算編成が避けられない」と記者団に表明。「復興のプランを早急に立てて、仮設住宅の建設や産業の復興を進めていく」と強調した。
与党内では補正の規模でさまざまな数字が飛び交っているものの、巨費投入の必要性では大筋一致。安住氏だけでなく、国民新党の亀井静香代表も「10兆円や20兆円ではとても足りない」と主張する
ただ、民主党の岡田克也幹事長は会見で「被害状況を把握する前に、金額だけが先走りするのは良くない。無責任なことを言うべきでない」と不快感を示す。岡田氏が神経質になるのは財源の見通しが立たず、子ども手当などマニフェスト(政権公約)の目玉政策の全面見直しにつながるのを警戒しているからだ。
復旧・復興費に関しては阪神大震災の際、発生直後の95年2月から10月までに3回の補正予算が編成され計4兆円超を計上。今回財源のめどがついているのは10年度予算の予備費約2千億円と、成立間近の11年度予算の予備費など約1兆1千億円の計約1兆3千億円だけ。
自民党の谷垣禎一自民党総裁は菅直人首相との会談で臨時増税を提案した。首相周辺は「被災者に増税でさらに負担を強いるのは非現実的」と否定的だ。結局は「赤字国債」に頼るしかないのが実情だ。
国債発行を可能にする公債発行特例法案は、ねじれ国会で野党が反対方針。さらに赤字国債増を求めるなら、野党から予算組み替えで譲歩を迫られる可能性も高い。
既に政府、民主党は11年度に予定していた高速道路の無料化実験を見送る方向で検討。しかしこれで浮くのは約1200億円と「焼け石に水」で、決定打を見いだすのは容易ではない。
安住氏は21日、宮城県石巻市で「6月までの間に1次、2次の大規模な補正予算編成が避けられない」と記者団に表明。「復興のプランを早急に立てて、仮設住宅の建設や産業の復興を進めていく」と強調した。
与党内では補正の規模でさまざまな数字が飛び交っているものの、巨費投入の必要性では大筋一致。安住氏だけでなく、国民新党の亀井静香代表も「10兆円や20兆円ではとても足りない」と主張する
ただ、民主党の岡田克也幹事長は会見で「被害状況を把握する前に、金額だけが先走りするのは良くない。無責任なことを言うべきでない」と不快感を示す。岡田氏が神経質になるのは財源の見通しが立たず、子ども手当などマニフェスト(政権公約)の目玉政策の全面見直しにつながるのを警戒しているからだ。
復旧・復興費に関しては阪神大震災の際、発生直後の95年2月から10月までに3回の補正予算が編成され計4兆円超を計上。今回財源のめどがついているのは10年度予算の予備費約2千億円と、成立間近の11年度予算の予備費など約1兆1千億円の計約1兆3千億円だけ。
自民党の谷垣禎一自民党総裁は菅直人首相との会談で臨時増税を提案した。首相周辺は「被災者に増税でさらに負担を強いるのは非現実的」と否定的だ。結局は「赤字国債」に頼るしかないのが実情だ。
国債発行を可能にする公債発行特例法案は、ねじれ国会で野党が反対方針。さらに赤字国債増を求めるなら、野党から予算組み替えで譲歩を迫られる可能性も高い。
既に政府、民主党は11年度に予定していた高速道路の無料化実験を見送る方向で検討。しかしこれで浮くのは約1200億円と「焼け石に水」で、決定打を見いだすのは容易ではない。
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