オプトアウトなんていっても正直なんのことだかわからないのですが、Webサイトが自分の情報を収集するのを拒否すること、のようです。optはオプションの語幹で、「選択する」ことですよね。対象から外してもらうことを選択することなんでしょう。
たとえば、私はYouTubeのトップページを開くたびに、「お薦め動画」が表示されるので鬱陶しい思いをしているんですね。似たようなことはアマゾンでもあります。というのは、私は仕事やらネタ拾いやらの関係で、自分の興味や好みとはかけ離れたサイトをよく訪問するんですよ。そして、それは1つのプロジェクトが終われば終わってしまいます。たとえばアメリカの政治なんて私は興味はないんですが、たまたまその関係の翻訳案件があって、関連資料として動画やら書評やらを大量に見るとします。このプロジェクトが終わればもうそういうものは顔も見たくないのに、サイトの方では私がそういう関心があると思っていろいろおすすめしてくれるわけですよ。YouTubeの場合は履歴の削除をすればリセットされるんですけど、それだけの手間も鬱陶しいですね。
で、こういう処理は、Cookieでこちら側のサイト上での行為をモニタしているからできるんですね。それを「お断り」できるのがオプトアウトなわけです。これを、ChromeのベンダであるGoogleやFirefoxのベンダであるMozillaが機能として検討しているという報道がありました。前置きが長くなりましたが、元ネタはこちら。
Browser firms plan 'do not track' systems
Googleは、実際、IE(及びFirefox)用のオプトアウトのプラグインを用意しているんですよね。ただ、これはGoogle広告に対するオプトアウトであって、一般的なものではないようです。とりあえずGoogle Chromeの一般的なオプトアウト機能拡張は、こちらですね。
Keep My Opt-Outs
一方のMozillaは、別のアプローチを検討中とのこと。MicrosoftもIE9の機能として何らかの対応をするみたいですね、元ネタによれば。
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昨年末からMicrosoft新鋭のKinectに注目しているんですが、ネタ元として最大なのはKinectHacks.netです。このサイト、その名のとおり、Kinect最新のハックを1日に何回もアップデートしてくれるんですね。最大のKinect専門サイトといっても過言ではないかもしれません。
で、このサイトがオークションに出ているんです。この先を悲観して、というわけじゃなさそうですね。むしろ、ベンチャー企業のゴールインとしてのM&Aに近いかもしれませんが、そういうのともだいぶニュアンスが違います。オーナーの弁を聞いてみましょう。元ネタはこちら。
KinectHacks.net is for sale!
このサイトはささやかな趣味として始まったのですが、あっという間に成長し、自分で効果的に管理できる規模を超えてしまいました(中略)。生活面でも、このプロジェクトを運営し、発展させ続けるための時間がとれない状況になってきています。現在はものすごいトラフィックがありますし、毎週のようにそれが増え続けていますが、私がメンテナンスの時間がとれないためにだんだんさびれてしまうと思ったら非常に寂しい気持ちです。KinectHacks.netには明るい未来があるべきです。だからこそ、これを売ろうと思うのです。
オーナーの愛が伝わってくるじゃありませんか。
このサイト、オークションで現在5,100ドルの価格がついています。1日数万アクセスのサイトの価値としてどのくらいが相場なのか知りませんが、創業者の愛と、そしてKinectの将来性を考えたら、このサイトを引き継ぐのは決して悪い話じゃないと思いますよ。ベンチャー精神に溢れたあなた、入札を検討してみてはいかが?
追記:オークションは終了し、$12,600で落札されたようです。高いのか安いのか、よくわかりませんが、今後もこのサイトが繁栄することを期待しています。(追記ここまで)
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GoogleがCloud Printingというサービスを開始するそうです。当面はアメリカからなのでまだ実験はできませんが、おもしろそうです。
まず、手もとのパソコンにブラウザであるGoogle Chrome(現状では最新ベータ版)をインストールし、クラウドプリント・コネクタを設定します。ローカルではこれだけですね。で、モバイルその他、ローカルのPC以外のところから、(Google DocsやGmailのメニューで)クラウドプリントを指定して印刷します。すると、プリンタに接続したPCのChromeがこの指示を受け取って、プリンタに印刷データを渡すという流れです。元ネタはこちら。
クラウド印刷サービス「Google Cloud Print」、iPhoneやAndroidに対応
詳細はこちらからリンクをたどるといろいろ出てきます。
http://www.google.com/chrome/intl/en/p/cloudprint.html
プリンタに接続したPCがプリントサーバー、あるいはクラウドのプリントサーバーの中継点みたいなもんですから、このPCの電源がはいっていなかったりオフラインだったり、あるいはGoogle Chromeが起動していなければ、当然、印刷はされません。その場合、印刷データはクラウド上でキューに入っているんですね。で、オンラインになってChromeが起動したらすぐに、クラウドからデータを受け取ってプリンタに渡します。だから、個人が使う分にはあまりメリットはないように思うんですよね。出先でつくったデータでも、帰宅してプリンタにつながったPCを起動してからプリントすればいいわけですから。
けれど、事業所では話は違ってきます。事務所の営業時間中は、だいたいはつけっ放しのPCが、小さな事務所でも1台くらいはあるもんですよ。小マシな事務所なら、24時間稼働しっぱなしのサーバーだってあるかもしれません。それにクラウド・プリントを設定しておけば、出先のスタッフの成果がどんどん事務所にプリントアウトされてくるわけですよ。まあ、ここで紙を使うメリットは何だというような話もあるわけですが、少なくとも紙として必要なものは、どんどん事務所のプリンタで出力されていくんですね。これって、業務の流れをスムーズにしてくれるかもしれませんよ。
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コンテントファームが日本でも動き始めた?という記事で、コンテントファーム(コンテンツファーム)と呼ばれる企業が英語圏で大量の隙間コンテンツを量産しているということを書きましたが、これに対してGoogleが「対抗を表明」という記事を見かけました。元ネタはこちら。
グーグル、コンテンツファームへの対抗を表明
via mazmot.bloggers-network283.com
Googleは、自動で生成された内容の薄いコンテンツに対して低い評価を与える姿勢を鮮明にしています。検索する側のユーザーにとって、それが品質の向上につながるからですね。では、自動で生成された内容の濃いコンテンツならどうなんでしょう。こんな天邪鬼なことを考えるのも、こういう記事を見たからです。
複数のレビューを1つの文章に要約する新技術、「goo評判検索」で実証実験
ずらずらと並んだレビューをいちいち読むのは面倒なものですよね。これを一気に要約してくれれば、中身はずっと凝縮され、情報価値は高まります。gooでそういうサービスが試験的に始まるんですね。
けれど、これって、スパムサイトを生成する技術と同じカテゴリーの(もちろんもっと高等ではあるわけですが、程度というのではなく方向性という意味では同じ範疇の)技術ですよね。「複数の...記事を解析し、1人が書いた文章のように要約する技術。...文章として自動的にまとめる」のは、いかにも自然文に見せかけた自動生成ブログとよく似ています。ちがうのは、ソースが自社サイトであるということと、生成される文章が情報として有用であるということですね。スパム的な自動生成サイトには、有用な情報はゼロ、時には有害な情報だって(文脈を無視して別々のものを継ぎ接ぎしているという意味で)いくらでもあります。
だから、Googleがこの記事のような自動要約サイトをどう判断するのか、非常に興味があります。外見だけからは、これはGoogleが敵視する擬似的な自然文を含んだ自動生成サイトですよね。けれど、たぶん、実際にはレビュー記事そのものよりも、こっちの要約の方が有用です。さて、どういうことになりますかねえ。
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先日、知人から「欧文のフリーフォントが必要なのだけれど、ウィルスが心配で」という相談を受けました。相談されたって、こっちは専門家ではありません。ただ、困っているのは困っているようだったので、あちこち調べて(調べることにかけてはある意味では専門ですので)、たぶん大丈夫だろうというサイトを紹介しました。とはいえ、根拠は薄弱なものです。
そのときはすっかり忘れていたのですが、Google Font Directoryだったらもっと安心だったんじゃないかと思い至りました。Googleは検索結果の安全性までは保証しませんが、このサイトに掲載されたフォントはGoogleのサーバーからダウンロードすることになります。さすがに自社のサーバーにマルウェアにまみれたプログラムは置かないだろうと思うんですよね、Googleさんは。もちろん、Googleが100%信頼できるとかGoogleのポリシーに怪しいところが一切ないという話じゃありません。実際、いつぞやもWifiの個人情報を集めていたそうですしね。そうではなく、一般的なウィルスみたいなものはくっついてこないだろう、というレベルの話です。そういうレベルでは、Googleは信頼していいと思っています。
で、このFont Directoryですが、Web用のフォントの置き場所として以前に聞いたことがあったんですよね。そのときは、「自由に使える豊富なフォントをGoogleが提供するのは素晴らしいことだ。けど、自分が必要なのはローカルのフォントだしね。ま、関係ないか」と思っていたわけです。ところが、よく見たら、これらのフォントはダウンロードしてローカルで使うこともできるんですね。
いえ、デフォルトでは5ドルの値段がついているんですよ。けど、よく読んだら、「お支払いは0ドルから1万ドルまでご自由に」ってことなんですよ。そして、支払ったお金は全額、開発者に寄付されるということです。ライセンスを見ると(全てのフォントでそうなのかどうかはわかりませんが)基本的に再配布のできるフリーなライセンスですね。デフォルトで寄付は勧められるものの、無料で利用してもかまわないようです。
フォントの種類も豊富ですし、さっそくひとつダウンロードしてローカルにインストールしています。これからは、ここを勧めようと思います。
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Ubuntuを使うようになって何が楽かというと、ソフトを探す手間がなくなったことなんですね。必要なソフトをWeb検索で探して、ダウンロードして、インストールして、というのは手間がかかります。それだけじゃありません。そのソフトが信頼できるものかどうか、ソフト自身が信頼できるとしてもそのダウンロードサイトが信頼できるのかどうか、ダウンロードの過程でなにか余分なものが紛れ込んできやしないか、けっこう不安だらけです。Ubuntuは公式のリポジトリとプログラムを一括管理するパッケージマネージャをデフォルトで装備していますから、クリックひとつでたいていのソフトは安心、安全にインストールできるんですね。このお気楽さを味わったら、もうMacやWindowsには戻れません。
それでもやっぱり、プログラムをWebから探してこなければならないケースはあるんですよね。たとえば私はあるブログをWordPressで構築していますが、WordPressやそのテーマはローカルにインストールするもんじゃないですから、Webからダウンロードしてサーバーにアップロードしなければなりません。たいして難しいことではないんですが、それでも実はけっこう危険がそこに潜んでいるかもしれませんよ、というお話です。元ネタはこちら。
Why You Should Never Search For Free Wordpress Themes In Google Or Anywhere Else
「なぜGoogleその他の検索で無料のWordPressテーマを探してはいけないのか?」というわけですけど、その理由は、マルウェアです。このサイトの著者が「無料、WordPressテーマ」という実にオイシそうな検索語で検索をかけたところ、トップ10に出てきたサイトのうち、8サイトまでが、怪しげなコードのくっついたテーマを配布していたというわけなんですね。
もちろん世の中に、安心、安全な無料のWordPressのテーマが存在しないわけではありません。たとえばWordPressの公式サイトですね。その他にもいくつかあるようで、元ネタにはその調査結果も報告してあります。けれど、ざっと検索をかけて出てくる配布元のほとんどがマルウェアの巣窟だったとは...。ショッキングだなどと言っているようではよっぽどの世間知らずなのかもしれません。
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コンテントファームが日本でも動き始めた?という記事で、コンテントファーム(コンテンツファーム)と呼ばれる企業が英語圏で大量の隙間コンテンツを量産しているということを書きましたが、これに対してGoogleが「対抗を表明」という記事を見かけました。元ネタはこちら。
グーグル、コンテンツファームへの対抗を表明
ほう、そりゃあコンテントファーム企業の株価が下がるぞと思ったのですが、どうも書いてあることがよく飲み込めません。さらに元ネタであるGoogleの公式ブログ(Official Google Blog: Google search and search engine spam)を読んでみると、これは何も「対抗を表明」というほどコンテントファームを敵視したものではないことがわかりました。ちょっと大げさです。
確かに、「貧弱なコンテンツや質の低いコンテンツを掲載したサイトであるコンテントファームに注意するようになってきた」とは書いてありますが、直接攻撃しているのはコンテントファームそのものではなく、そのビジネスモデルでもなく、「質の低いコンテンツ」そのものです。これはGoogleが一貫してやってきたことですね。突然「対抗を表明」したものではありません。
事実として、コンテントファームは質の低いコンテンツを大量に生み出しています。けれど、有用なコンテンツもその中には含まれているわけですよ。そしてGoogleは、そういう有用なコンテンツは評価するでしょう。
となれば、コンテントファームの生き残り戦略は単純です。コンテンツの大量生産というビジネスモデルはそのままに、コンテンツの質を高めていけばいいんですよ。それは可能でしょう。そうすれば、Googleの対抗処置の対象からは自動的に外れます。大元のネタのブログは、そういうふうに読むべきだと思いますね。
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私はラジカセ世代なんですよ。少し年上の従兄弟はオープンリールのテープレコーダーを持っていましたが、ひとつ年上の兄貴が買ってもらったのは普及し始めた頃のラジカセでした。まだ「語学用」みたいなにおいの残る時代でしたけど、ほんと、ワクワクしたものです。
FMも入るそのラジカセでの楽しみは、何といっても「エアチェック」でしたね。死語です。若い人にはわからないでしょう。レコードの高かった(そして貸レコードみたいなもののなかった)その時代には、ラジオから流れてくる音楽をカセットテープにとって自分自身の音源をつくることが音楽好きの必須科目でした。これをエアチェックと称したんですね。番組表とにらめっこしては、好きなアーティストの曲を逃さないように頑張ったものです。
最近は電波状況の関係もあってラジオそのものを聞かなくなったのですが、まだラジオが生活に欠かせなかった数年前でも、あるいはその十年前であっても、もうラジオを録音するという習慣は私にはなくなっていました。行動パターンが変わったのは年齢のせいばかりではないと思います。メディアが変わってしまったんですね。カセットテープを溜め込むよりも、もっと手軽な音楽の楽しみ方が主流になってきたことが、たぶん大きいんでしょう。そして、カセットテープ式のウォークマンも生産終了になりました。Aiwaブランドで残っていた機種も、ソニーが買収後、順次撤退したのだと思います。
そのソニーから、懐かしい感覚を思い出させてくれるようなラジオが出たそうです。元ネタはこちら。
ソニー、4GBメモリ内蔵のポータブルラジオレコーダー
これってつまり、ラジオの音声を録音するためのもので、つまりは「エアチェック」専用機種じゃないですか。昔とは違って予約録音とか編集とかも自由にできるみたいなんで、あの時代にこういうのがあったら、ほんと、神マシンと崇められたことでしょうね。
続きを読む "エアチェックの歓びをもう一度? - ソニーのポータブルラジオレコーダー" »
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