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東日本大震災 「電波時計」に誤差 避難対象で停波

毎日新聞 3月24日(木)11時28分配信

東日本大震災 「電波時計」に誤差 避難対象で停波
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電波時計の電波を発信する標準電波送信所=福島県都路村の大鷹鳥谷山で2011年3月23日、本社ヘリから川田雅浩撮影
 時刻合わせをしなくても正確な時を刻む「電波時計」が、東日本大震災の影響を受けて一部の地域で誤差が出ている。時計に時刻などの情報を届ける「標準電波」送信所が、東京電力福島第1原発事故の避難指示の対象区となり、無人化して運用できなくなっているからだ。

 電波時計は、日付や時刻などのデータを含む標準電波を1日に数回、自動的に受信して補正することで正確さを保っている。標準電波の時刻データは「10万年に1秒の誤差」という原子時計に基づき、福島県の大鷹鳥谷山(おおたかどややま)と、福岡・佐賀県境の羽金山(はがねやま)の2カ所から発信されている。約1000キロの範囲内ならば安定的に受信でき、二つの送信所で全国を網羅していた。

 運用する情報通信研究機構(東京)によると、このうち大鷹鳥谷山は福島第1原発から約17キロにあり、12日に起きた1号機の水素爆発後に20キロ圏内に出された避難指示で、職員全員が避難した。高電圧の設備もあり無人では運用できないため、同日午後8時前に停波した。

 標準電波を受信できない場合、電波時計はクオーツ時計として動く。平均で1カ月あたり15秒程度の誤差があり、停波後は数日に1秒ずつずれが生じている可能性がある。

 同機構や時計メーカー各社には、利用者から「時計が補正されない」などの問い合わせが毎日数件から数十件寄せられている。だが、同機構は「復旧の見込みは立っていない」としている。【瀬上順敬】

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最終更新:3月24日(木)11時28分

毎日新聞

 

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