2011年3月24日20時47分
東日本大震災で被災した「みちのくプロレス」が九州遠征で活動を再開した。「地元にいても今は手も足もでない。だとしたら何ができるのか?」。遠征中止も検討したが、中心選手のザ・グレート・サスケさん(41)らは、悩んだ末、自分たちにできる支援の道を選んだ。
「みちのくは、東北は、永遠に不滅だー!」。遠征初日の23日夜、長崎県の島原復興アリーナで激しいファイトを披露したサスケさんは叫んだ。試合後には、募金箱を持って一人一人と握手した。1万円札を入れた人、手にいっぱいの硬貨を入れた人もいた。「我々も被災者だけど、より被害の重い人を助けないで九州に来ることはデリケートな問題だった。でも来てよかった。頂いた温かい声援を東北にもって帰りたい」。
岩手県滝沢村の合宿所は地震で地滑りが起こる危険があり、近くの幼稚園に避難、仙台市など東北の大会は中止していた。遠征興行は24日に熊本市内で開かれたほか28日まで連日九州各地である。(増田創至)