太地町太地にある「太地水産共同組合事務所」が、国の登録有形文化財として登録されることが決まった。全国的には珍しいペイント塗装の住宅が同町には多く、その「ペイント民家群の街並み」を代表する建物とされる。
1918年に建築された木造瓦ぶき一部2階建て延べ118平方メートル。太地漁港近くで現在も事務所に使っている。和風建築にもかかわらず、外観の柱や壁に淡いピンクのペイントを塗っている。県文化財センターによると、ペイント塗装した建物では町内で最も古いという。屋根の鬼瓦にコテ絵と呼ぶしっくいでさまざまな模様の装飾を施し、室内の欄間は、ブリ、サワラなどが彫刻してある。
三軒一高町長は「文化財としての価値に加え、まちづくり史のうえでも重要な遺産」とコメントした。【神門稔】
毎日新聞 2011年3月24日 地方版