福島第1原子力発電所で18日から放水作業に当たった東京消防庁第8方面ハイパーレスキュー隊の高山幸夫統括隊長(54)の次女で、タレントの高山智恵美(19)が24日、都内で会見を開き、被ばくを覚悟した決死の作業に臨んだ父親に対し、「無事でよかった」と涙ぐみながらその労をねぎらった。高山は「私の誇りです」と尊敬の念を示し、さらに「放射能の影響は後々、分かるかもしれない。親孝行がしたい」と気遣った。
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思わず涙がこぼれた。放射能で汚染された原発で、日本を救うべく立ち上がった父。最愛の父が決死の作業を終えて、無事に帰ってきた姿を思い出すと、胸が詰まった。
父である高山幸夫隊長が福島に出動したことは、19日にテレビ番組のロケで訪れていた静岡で知った。「友達から、お父さんすごいねって言われて。家族は心配しないように(私に)黙っていたんです」。
父は17日夜、母の啓子さんに「福島に出動命令が出た。必ず帰ってくるから心配するな」とメールで告げ、自宅に戻らず勤務先から出動した。高山が20日深夜に帰宅すると、すでに父は帰還。命がけの勤務に疲れて熟睡する“英雄”に手紙をしたためた。
「お疲れさま。ありがとう。いつも言えないけど、お父さんが誇りだよ」‐。
まな娘の手紙を読むと、翌朝5時には再び出動していった幸夫隊長。その晩にやっと顔を合わせた高山は、普段は無口で武骨な父から「手紙うれしかったよ。ありがとう」と静かに声をかけられたという。
現在はグラビアやDVDなどアイドルとして活動をしている高山だが、父の“偉業”には「昔、私が婦人消防士になるといったら、父が一番喜んでくれた。その道を真剣に考えたい」と、幸夫隊長と同じ道を歩むことも示唆していた。
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