元横綱・大鵬の納谷さん「何か恩返しができたら」…車いすで街頭募金

元横綱・大鵬の納谷さんは車いすで街頭募金活動に繰り出した

　元横綱・大鵬の納谷幸喜さん（７０）が２４日、門前仲町駅前で街頭募金活動を行った。体調が優れない中、弟子の大嶽親方（元十両・大竜）や大嶽部屋の力士らとともに声を張り上げて支援を訴えた。また日本相撲協会も募金活動を行い、横綱・白鵬（２６）＝宮城野＝、大関・魁皇（３８）＝友綱＝らが支援を呼びかけた。

　◆納谷さん「具合悪いなんて言ってられない」　〇…納谷さんは車いす姿だったが、弟子の大嶽親方や孫弟子の大嶽部屋の力士らとともに声を張り上げて支援を訴えた。過去にも老人ホームや養護施設にテレビを贈り、１９６９年～２００９年には日本赤十字社に血液運搬車「大鵬号」を７０台も寄贈。「具合が悪いなんて言っていられない。何か恩返しができたら」と熱く語った。

　◆魁皇「東北巡業の恩返しを今こそ」　〇…ＪＲ錦糸町駅南口と北口には、横綱・白鵬や大関・魁皇らが街頭に立ち、多くの人々が募金に訪れた。気温７度の中、立ち続けた横綱は「少しでも力になれば。これぐらい何てことない」と話した。魁皇も「東北の方には巡業でお世話になっている。今こそ恩返ししたい」と募金してくれた一人ひとりに声をかけた。この２か所の合計額は、２９１万２７９５円だった。

　◆日馬富士「水道汚染は他人事じゃない」　〇…把瑠都（２６）＝尾上＝、日馬富士（２６）＝伊勢ケ浜＝の外国出身の２大関と安美錦ら４力士は、ＪＲ渋谷駅南口で募金活動を行った。一部地域で乳児への影響が懸念される水道水汚染に、昨年末に第１子の長女を授かった日馬富士は「他人事じゃない。うちの子供だけじゃなく日本の子、みんながそう」と困惑顔。把瑠都、日馬富士は「日本にはお世話になっている。いいときばかりじゃなく悪いときこそ、日本にみんなと一緒にいて、元気づけてあげたい」と口をそろえた。