水稲・果樹農家の苦悩
農地の荒廃や離農を思い留まる決意
軽油がなければトラクターや大型散布機は動きません。
私は約2時間前に行ったのですが、既に多くの人が並び60番目でした。
120番目の人までが軽油を買うことが出来ましたが、その以降の人は売れきれということで帰るしかなかった。
かなりの人が買うことが出来ないで戻りました。政府は17日に海江田経済産業相が記者会見で「3日以内」に正常化すると言っておきながら、昨日はもうそれから一週間が過ぎ去っています。
さて、この待っている間に多くの農家の人達の切実な叫びを聞きました。
「安全だ、安全だ、心配無用だ。」といい続けてきた政府自らが、出荷停止とか摂取制限を打ち出して、風評被害を拡大しているようにしか見えません。
福島県の農民には大きな不安と動揺が広がっています。皆さん、口々に果たして桃は売れるのか?りんごも売れるのか?
コメを作っても捨てるようになるのではないか?一体この責任は誰が取ってくれるのか。本当に政府は我々農民の生活を保障してくれるのか。まさに切実な叫びでした。
JA福島は庄條会長が23日に今年度の方針を発表しました。それによれば組合員にはこれまで通り水稲生産の継続を確認するというものでした。勿論果樹やその他の野菜、畜産についても同様です。
その一番の理由は勿論組合員である農家の暮らしを守るということもありますが、農地の荒廃や離農者を防ぐ為にも生産を継続するという決意の表明でもありました。
昨日、残念なコメントがありました。
>最終的に半径50キロ圏内はダメだと思っておけ。
今農民は自分の暮らしを守るためだけではなく、郷土を守る決意のもとに立ち上がっています。農民とは日本の国土を守る担い手でもあるのです。
大きな不安を抱えながらも、農民は田植えの準備や果樹の栽培に向けて動き出しています。
JAは今農民に対して「季節ごとの仕事をして欲しい」と通達を出しました。売れる売れないということ以外に、我々農民には自らの土地を守る為に作物を植え、手入れする以外に道はないのです。
今回の事故で色々考えさせられることがたくさんある事が分かりました。昨日、東電の協力会社のエンジニア(作業員)三名が被爆して病院に搬送されましたが、下請負いの末端の労働者です。
★東電の社員が所属し民主党の最大の支持母体である連合は、同じ労働者が現在過酷な状況下での仕事を強いられていることに関して、何の言葉もないのか。
★福島市に被災して避難してきた人達に対して、毎日6千個からのオニギリを作っている人達は農協の婦人部などの女性達です。日教組や自治労などの民主党を支持してきた各団体は何をしている。
さて市場経済至上主義者の「みんなの党」の渡辺党首は東京電力の国有化を言い始めています。資本主義の後に来るのはやっぱり国家社会主義なのかも知れませんね。
公営事業の民営化を強く主張してきたこの党が、この非常事においては公営事業の国家管理を主張しています。この党の方針転換を歓迎します。
お知らせ
たくさんのジュース・ジャムのご注文ありがとう御座います。昨日夕方までに注文頂いた方には、本日全て発送終了の予定です。
それ以降の注文に関しては今月末か来月初めに発送いたします。本日夕刻から東京に向かいますのでよろしくお願い致します。
皆々様の暖かいご支援に深く感謝申し上げます。