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電源復旧 作業員が振り返る

3月21日 5時48分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

深刻な事態となっている福島第一原子力発電所で、安全確保の切り札とされる電源の復旧作業に当たってきた現場の作業員が、NHKの取材に応じ、放射線や水素爆発など、危険と隣り合わせの作業だったと振り返りました。

この男性は今月11日、地震が起きたとき、福島第一原発の敷地内にある事務棟で勤務していたもので、その翌日、1号機と2号機の詳しい被害状況を確認しに行きました。男性は「原発施設の中もグシャグシャになっていた」「電源系統が使えるか、確認したが、全部だめで、水没して使えないことが分かった」と非常用を含めて電源がすべて使えなくなった当時の状況について語りました。そのうえで、「原子炉を冷やすためのポンプを駆動するために、何とかして電源を引っ張ってこようとした」と述べ、原発の安全のために電力を確保しようと、外部から電源車を持ってきて、ケーブルでつなぐ作業を行ったことを明らかにしました。また男性は「強い放射線の影響を受けないぎりぎりの範囲で活動をした」「原発で水素爆発が起きたときは、身の安全を確保しようと急いで避難した」などと、危険と隣り合わせの作業の連続だったと振り返りました。そしてこの男性は、交代の要員が来た今月15日に福島第一原発から離れたということで、「大変だったが、誰かがやらなければならない作業だった」と話しています。