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【松井秀喜特集】

松井秀 2年ぶりの守備

2010年4月10日

ツインズ戦の8回、カダイアーの左前打を捕球するエンゼルス・松井秀=エンゼルスタジアムで(共同)

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 【アナハイム=共同】米大リーグは8日、各地で行われ、エンゼルスの松井秀はアナハイムでのツインズ戦に「4番・左翼」で出場し、公式戦では2008年6月15日以来の守備に就いた。打撃では八回に左前打を放つなど4打数1安打。チームは1−10で大敗し、3連敗となった。

左翼フル出場でハードル越えた

 かつては当たり前だった左翼の守備に公式戦では2年ぶりに就いた。4試合守ったオープン戦とは緊迫感の度合いが違う。一球一球に目を凝らし芝生を踏んだ。「9回を守れたのは個人的には良かった」。松井秀の表情には安堵(あんど)感がにじんだ。

 初めての守備機会は八回だった。三遊間を抜ける打球を無難に処理した。九回も左前打をさばいた。だが、打球を追って走った距離は、フェンス際で見送った2本の本塁打の方が長かった。

 一回の左中間二塁打の時も中堅手に任せた。万全とはいえない。ただ、守らせてもらえなかった昨季に比べればハードルは一つ越えた。

 地道な努力は「歩き方も走り方も意識して変えた」ことから始まった。左ひざをかばう歩き方が体に染み付き、痛みが消えてもバランスは崩れたままだった。日常生活から左右の脚に均等に力がかかるように心掛けた。

 昨夏から、筋肉のゆがみを正常に戻す治療を受け、ひざにかかる負担は減っている。守備に取り組むことで体の切れも上がる。八回の打席では鋭い踏み込みから、三塁手の右横を痛烈に抜いた。

 試合後には冷やした古傷をさすりながら「あした、問題なければいい」と強く願った。自分の体と向き合う緊張は緩めていない。 (アナハイム・共同)

 

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