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[第1回]早く帰って・・・。

着ぐるみの バイト やっとことあります。
住宅 の イベント なんかのおまけで、 マスコット の馬の着ぐるみを着て、
お客さんをお迎えするんですが、その時期は真夏の一番暑い時で32度。
厚さと苦しさで頭がボーとしていたけれど1日だけのバイトだったので、
何とか頑張っていました。
人があんまりこなくて安心していたんですが、そのうち来ましたね。
どこかの 幼稚園 のらしく、お姉さん引率のもと総勢15人の小さな生き物達が
こちらに近づいてきたのが見えました。

子供 が嫌いな訳ではないのですが、大人数で来られると流石に、身の危険を感じます。
ただこちらは着ぐるみでガードいているので大丈夫だろう高をくくっていたんですが、
彼等にとっては、その着ぐるみが多感な 好奇心 を増幅させることをを忘れていました・・・。

発見するやいなや、直ぐに完全包囲。
思いっきり逃げ場を無くしたため、とりあえず適当に相手をすれば飽きるだろうと
踏んでいたんですが、容赦ありません。
最初はお馬さんを珍しがって喜んでいたんですが、なれてくると、
口の隙間から覗いてきました。

「顔見えるよ!、顔」
「目があった!」

当たり前です。こんな動物いるわけないもん。
そもそもこんな子供だましが通用するのは夢を見すぎた大人だけ。
中身が人間だということは絶対理解しているわけですから、そんなにはしゃがなくても
いいのにと。

皆珍しがって(演技か?)覗き込んできたので、頭をなでたり、抱きかかえたり
誤魔化そうとしたのですがダメ。
だんだん中身に興味をもたらしく、引っ張ったり叩いたりの物理攻撃を始めてきました。
一人二人ならたいしたことないが、15人となると流石に身の危険を感じました。
繰り返される容赦ない波状攻撃に流石の私もうっとうしくなってきたので、
払いのけようと思ったのですが、それはタブー。お馬さんは かわいい 動物ですから、
それは絶対いけません。

早く帰って・・・。
こっちは熱い中、マニーのために頑張ってるんです。
やっと見つけたバイトなのですよ。邪魔しないで・・・。

もみくちゃにされている私を見て、引率の 保母 さがうまく引き離してくれましたが
既に私の体力は、残っていませんでしたよ・・・。
体に触れなくても汗だくな自分がわかります。
それでも仕事だからと、その後なんとか最後までやり遂げましたが、
暫らくは放心状態でした。
あの恐怖は二度と味わいたくありません・・・・。
去り際に満面の笑みで「またねー」と手を振りながら去っていった、あの園児達の
笑顔は、いまでも記憶から消えてくれません・・・。

 posted by mekn357en at 2008-12-24 00:00:00


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