深刻な状態が続いている福島第一原子力発電所では23日、3号機から黒い煙が上がったため、1号機から4号機でのすべての作業が中断していましたが、黒い煙が収まったことから、東京電力は、24日午前5時30分すぎに3号機の使用済み燃料プールへの注水作業を再開しました。
福島第一原発では23日、3号機のポンプに外部からの電源をつないで冷却水を送り込む機能を復旧させる作業などを予定にしていましたが、午後4時20分ごろに3号機の原子炉が納められた建物から黒い煙が上がったため、東京電力は、作業員を退避させ、1号機から4号機でのすべての作業を中断しました。東京電力福島事務所によりますと、3号機から上がっていた黒い煙は、23日午後11時30分の時点と、24日午前4時50分の時点で、発生が止まっていたことが確認されたということです。このため東京電力は、作業員への退避命令を解除し、午前5時30分すぎに3号機の使用済み燃料プールへの注水作業を再開したということです。東京電力はこのあと、23日に予定していた、3号機のポンプに外部からの電源をつないで冷却水を送り込む機能を復旧させる作業などを再開することにしています。また、1、2号機の中央制御室に電源を復旧させる作業も再開する予定で、作業が順調に進めば、24日中に1号機の中央制御室の照明が点灯するということです。一方、5号機では23日夕方、ポンプにトラブルが発生し、冷却機能が再び失われましたが、使用済み燃料プールの温度は24日午前5時の時点で45.1度と安全な状態になっているということで、東京電力は、午前中には冷却機能を復旧させたいとしています。