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女川原発の緊急時拠点の壊滅が判明

 東北電力女川原発(宮城県)の緊急時に、国や自治体などが現地対策本部を設置する拠点に指定されている女川町の県原子力防災対策センター(オフサイトセンター)が、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受け、使用不能になっていることが24日、県への取材で分かった。

 同センターは、大事故に備えて資機材や通信機器を整備していたが、すべて使えなくなったとみられる。大きな被害を受けた福島第1原発に続き、原子力関連施設の津波への想定の甘さが浮き彫りになった格好だ。

 津波では、隣接する県原子力センターも損壊。放射性物質の測定機4台が使えなくなり、水や農作物に対する測定が県独自で行えない事態となっている。

 女川原発は、地震で1~3号機のすべてが自動停止。その後1号機で火災が発生するなどのトラブルがあった。

 県原子力安全対策室によると、対策センターにある経済産業省原子力安全・保安院の原子力保安検査官事務所にいた男性所長や県職員ら3人が津波にさらわれ、1人が死亡、2人が行方不明となった。

 対策センターには原発の状況や放射線測定値を監視するシステムがあるが、使用不能に。本来なら代替施設を石巻市の県合同庁舎に設置することになっているが、この庁舎も被害を受け、仙台市にセンター機能を移した。保安院の検査官2人が女川原発に常駐、検査活動を継続している。

 オフサイトセンターは原発近くに設置することが求められ、女川の場合は約8キロ。県は「機能を早急に回復させなくてはならない」と対策を急いでいる。(共同)

 [2011年3月24日11時19分]

キーワード:

東日本大震災

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