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東日本大震災:放射線量、県内は通常レベル 射水で測定「飛散の恐れ低い」 /富山

 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発からの放射能の拡散が懸念される中、射水市中太閤山の県環境科学センターで15日に測定された放射線量は、通常レベルで推移した。

 県環境保全課によると、15日午後3時現在の環境放射線は0・049マイクロシーベルト。同日午前中から0・05マイクロシーベルト前後で推移しており、通常の放射線量と同じレベルだという。

 同課によると、自然界には、もともと0・02~0・2マイクロシーベルトの環境放射能が存在しているという。同課は「現時点で測定値に変化はなく、この時期の風向きは(福島方向から流れてくる風とは)逆なので、県内に放射性物質が飛散する可能性は低い」としている。

 ◇保健師派遣へ--厚労省要請に県

 一方、県は15日、厚生労働省からの依頼に基づき、県内の保健師を宮城県へ派遣すると発表した。来月末まで、保健師ら4人で編成するチームを、5泊6日の日程で、順次現地に派遣する。

 第1陣として派遣されるのは、県砺波厚生センターや富山市保健所などの保健師3人と運転手の計4人。16日午後に現地入りし、21日まで避難所などで被災者の健康相談や心身のケアにあたる。【岩嶋悟】

 ◇「志賀原発は大丈夫か」 福島の事故で町職員に緊張感

 石川県志賀町役場の3階にある生活安全課ではこの日、普段は会議室に置いてあるテレビを課のフロアに持ち込み、職員が朝からテレビニュースに見入った。福島原発の予想もできない大事故が次々と報じられると、一斉にざわつき、緊張感が走ったという。

 「ひとごとじゃない」と漏らす男性職員も。職場には「志賀原発は大丈夫なのか」との問い合わせの電話がひっきりなしに鳴り続け、職員は終日、対応に追われたという。

 市民グループ「命のネットワーク」事務局長の堂下健一さんと「原発震災を案じる石川県民」世話人の中垣たか子さんは15日、連名で脱原発政策への転換を国に迫る緊急声明を発表した。

 声明では、今回の東日本大震災で起きた東京電力福島第1原発の事故や、多数の住民が被ばくしたことを憂慮。「まさに原発震災が現実のものとなった」「明らかに人災」と訴えている。そのうえで「この危機的な状況に直面して、国の『エネルギー政策の転換』は喫緊の課題」で「今後、志賀原発1号機で始まったプルサーマル計画の断念を求めるだけでなく、一日でも早く脱原発を実現するための取り組みを、あらためて強めていく」としている。【宮嶋梓帆、松井豊】

 ◇義援金受け付け

 東日本大震災の義援金受け付けは次の通り。

 【県】15日~9月30日、郵便局・ゆうちょ銀行で。口座番号「00140-8-507」▽口座加入者名「日本赤十字社東北関東大震災義援金」。郵便局の振り替え手数料は免除される。募金箱は県庁正面玄関、各厚生センター、県民会館に設置。

 【富山市】14日から約6カ月。本庁舎と大沢野、大山、八尾、婦中、山田、細入の各総合行政センター、市民病院、上下水道局で募金箱に設置。物資の受け付けは不可。募金は日赤県支部を通じて送金。

毎日新聞 2011年3月16日 地方版

 
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