東日本大震災  外国人の励ましのメール

 東日本大震災について、友人で東京に住む中国人女性から16日、メールが届きました。
 「今回の大地震で、災害に遭遇した日本人が冷静でマナーが良いことについて、中国人が感動しています」という内容。

 「東京に出張に来たある中国人大学教授は、『日本人たちが一時避難した場所にはゴミはなく、マナーの良さに驚いた』というコメントも地元新聞で報じられたそうです」とも。新聞は、日本を「文明国」、「良好教育」、「国民素質」と賛美しているそうです。
 中国中央テレビは連日、NHKの震災関係番組をそのまま放映しているとのことで、女性は「きっと、中国の人々がいろいろな面で日本を(良いお手本として)観ていると思います」と結んでいます。

 友人の女性は中国のネット新聞に掲載された日本語訳も送ってくれたので、紹介します。
 「写真は、地震の影響で列車が運休し、JR新橋駅の構内で階段に座り込む通勤客ら=11日午後6時39分撮影」。

デフレの正体

 地震多発国で東日本大震災への関心が高い中国では12日、非常事態にも関わらず日本人は『冷静で礼儀正しい』と絶賛する声がインターネットの書き込みなどに相次いでいる。
 短文投稿サイト『ツイッター』の中国版『微博』では、ビルの中で足止めされた通勤客が階段で、通行の妨げにならないように両脇に座り、中央に通路を確保している写真が11日夜、投稿された。
 『(こうしたマナーの良さは)教育の結果。(中日の順位が逆転した)国内総生産(GDP)の規模だけで得られるものではない』との説明が付いた。
 この『つぶやき』は7万回以上も転載。『中国は50年後でも実現できない』、『とても感動的』、『我々も学ぶべきだ』との反響の声があふれた。大震災を一面で報じた12日付の環球時報も『日本人の冷静さに世界が感心』との見出しで報じた」ーー。

 情報を寄せてくれた女性中国人に私は以下を返信しました。
 「メディアを通じて感動を与えられることは名誉であり、日本人たる私も嬉しいです。
 日本人の多くは次のように思っているはずです。
 『数多くの犠牲者、遺族、そして、果てしなく続く悲しみと復旧作業を思うと、いてもたってもいられない。せめて、被災しなかった自分たちも窮乏に耐えて、亡くなられた人たちのご冥福を祈ろうではないか。そして、いずれ日本を復興させなくてはいけない、と』。

 昨日の15日、オ―ストラリア・ブリスベン市の人材会社の代表者からも励ましのメールが届きました。氏も当地で大々的に報道される大地震と原発事故の模様を知らせてくれ、深い同情を寄せてくれました。「でも、勤勉実直で優秀な日本人の皆さんが悲しみを乗り越えて、復興してくれることを切望します」とありました。

 震災の影響はまだ続きます。被災地に実家を持つ私自身、こうした声に励まされております。

(完)

※「三浦和夫のNews Watching」(Vol.148)を掲載しております。

著者プロフィール
三浦 和夫

月刊人材ビジネス 主筆
三浦 和夫

株式会社オピニオン 代表取締役社長。
「人材派遣の活用法」「よくわかる人材ビジネス業界」「派遣社員活用の実際」など、関係書籍多数。

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