福島原発事故は人類が原子炉と繰り広げる事実上最初の死闘として記録されるだろう。今まで最悪の事故は1986年にソ連チェルノブイリで発生したものだ。放射能被曝で数年間に9300余人が死亡し、43万余人ががんや障害児出産などの後遺症に苦しんだ。事故の程度も最悪(レベル7)だ。しかし福島に比較すると、チェルノブイリは死闘とはいえず、手をつけられなかった事故だ。数回の爆発で原子炉はさく烈し、ソ連当局はコンクリートを注いで原子炉の墓をつくることになった。共産体制の閉鎖性のため世界の人は何がどうなったのか知ることができなかった。1979年の米スリーマイル島原発事故は、単発性で放射能が外部で漏れた。住民20万人が一時的に避難し、原発は閉鎖されたが、やはり死闘と呼ぶほどのものはなかった。事故の程度もレベル5だった。
福島はすべての面で違う事故だ。ほとんど生中継される事故と措置を世界の人は映画のように見ている。4基の原子炉で爆発が連鎖的に起き、火と煙が上がる。ヘリコプターは海水をくんで運んで投下する。人類は核と人間の戦争を生々しく目撃しているのだ。人類史上唯一、原子爆弾を経験した国が、またもこうした核事故を経験することになり、悲劇的で心が痛む。
いま日本はまさに死闘を繰り広げている。約180人の現場人材が放射能のジャングルの中で原子炉を冷却するため、命をかけた闘争を続けている。定年退職を控えた59歳の地方原発職員が志願した。協力会社も職員3人を作業に合流させた。この180余人に人類の名前で応援を送る。核問題は全人類のものだ。
昨年1月現在、世界で稼働する原発は432基にのぼる。放射能物質の飛散のため原発事故は国境を簡単に越える。今回の福島事故は核燃料棒を冷却水に浸して終わるものではない。状況を安定させるにはもっと多くの時間が必要だ。米国・フランス・韓国など原発先進国は支援できる手段を可能な限り講じる必要がある。
福島はすべての面で違う事故だ。ほとんど生中継される事故と措置を世界の人は映画のように見ている。4基の原子炉で爆発が連鎖的に起き、火と煙が上がる。ヘリコプターは海水をくんで運んで投下する。人類は核と人間の戦争を生々しく目撃しているのだ。人類史上唯一、原子爆弾を経験した国が、またもこうした核事故を経験することになり、悲劇的で心が痛む。
いま日本はまさに死闘を繰り広げている。約180人の現場人材が放射能のジャングルの中で原子炉を冷却するため、命をかけた闘争を続けている。定年退職を控えた59歳の地方原発職員が志願した。協力会社も職員3人を作業に合流させた。この180余人に人類の名前で応援を送る。核問題は全人類のものだ。
昨年1月現在、世界で稼働する原発は432基にのぼる。放射能物質の飛散のため原発事故は国境を簡単に越える。今回の福島事故は核燃料棒を冷却水に浸して終わるものではない。状況を安定させるにはもっと多くの時間が必要だ。米国・フランス・韓国など原発先進国は支援できる手段を可能な限り講じる必要がある。